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2000 年度 実績報告書

癌細胞集塊形成に発現するアルキル化剤耐性機構に関連する遺伝子の単離と解析

研究課題

研究課題/領域番号 12671613
研究機関九州大学

研究代表者

小林 裕明  九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (70260700)

研究分担者 平川 俊夫  九州大学, 医学部・附属病院, 講師 (20218770)
園田 顕三  九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (30294929)
福嶋 恒太郎  九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (40304779)
キーワードアルキル化剤耐性 / 細胞集塊 / 3次元培養 / ディファレンシヤル・ディスプレイ法 / アルデヒド・デヒドロゲナーゼ
研究概要

Teicherらが担癌マウス内で樹立したアルキル化剤耐性癌細胞株はin vitroの細胞培養系ではその薬剤抵抗性を発現できない(Scinece,1990)が、我々は3次元培養系でこの耐性株が強固な細胞集合体(Spheroid)を形成し,in vivo同様の薬剤抵抗性をin vitroでも発現しうることを報告した(PNAS,1993)。細胞集塊の3次元構築の変化に伴って発現するこの薬剤耐性遺伝子の単離が本研究の目的である。
現時点で、単層培養ないしは3次元培養の条件下でマウスEMT-6乳癌細胞由来の薬剤耐性株と感受性株よりRNAを抽出し、Differential display解析を行い、薬剤耐性株の3次元培養下においてのみ強発現するバンドから38のExpression sequence tagsを回収した。RT-PCR法により現在までに3クローンで発現の差異を確認した。全て既知の遺伝子であり、1つはaldchyde dehydrogenase-3(ALDH-3)であった。ALDHはヒトでも同様に存在し、アルデヒドや含窒素異環化合物などを基質として作用する酵素であるが、興味深いことにALDH-3は癌細胞において、ダイオキシンやベンゾピレンなどの細胞毒により誘導される性質を有し、複数のcyclophosphamide耐性株でその発現亢進が報告されている。
卵巣癌は固形癌のなかでも特に抗癌剤耐性を獲得し易く、かつ腹水中ではSpheroidを形成して存在することが多い癌腫であるので、上記等の候補遺伝子等を介した細胞集合体レベルで初めて発現する薬剤耐性機構の関与の可能性が考えられ、今後検討していく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K Sonoda. et al.: "The clinical significance of tumor-associated antigen RCAS1 expression in the normal, hyperplastic and malignant uterine endometrium"Gynecologic Oncology. 79. 424-429 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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