研究課題/領域番号 |
12671614
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
加藤 秀則 九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (60214392)
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研究分担者 |
和氣 徳夫 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50158606)
松田 貴雄 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10304825)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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キーワード | endometrial cancer / suppressor gene / cell senescence / BAC / chromosome 1 / ORF12 |
研究概要 |
(1)D1S459-225内に存在するYACクローンに含まれるBACクローンをHHUA株に導入し老化活性を観察したところ、その中の一つのクローンE4に細胞死誘導活性が見られた。テロメラーゼ活性の消失も伴っていた。このBACクローンはD1S437-459のマーカーを含む約1Mbの領域であった。 (2)このBACクローンからpusfield電気泳動法を用いてできるだけ純粋なDNAを出し、適当な制限酵素で消化し数KbのDNA断片にする。このDNA断片をbiotinにて標識し、我々が作製した正常子宮内膜cDNAライブラリーと液相にてハイブリダイズさせることにより、このBACクローンにコードされるcDNA群を得た。(2)WWWブラウザーによりゲノムプロジェクトより得られた情報にアクセスし、当該領域に含まれる遺伝子情報を得た。 (3)こうして得られたcDNA群の候補遺伝子は、(1)RB binding protein like protein(2)FLJ12790(E6BP1 homologue)(3)ENST27746(MAP homologue)(4)ORF12(SM-20 1ike protein)(5)HUBCEP80(Ubiquitin E1 like)などであった。 このうちRNA解析で、(4)については既存のデータベースmRNAの長さが異なっていたため、5'-RACEを行い配列を決定した。 (4)これら遺伝子のうち真の候補を決定するスクリーニングを行った。 (a)得られたcDNA群を発現誘導ベクターに挿入し、それぞれをHHUAに導入する。細胞死誘導活性を持つものを選択する。(b)癌の検体(現在約40例の子宮体癌症例RNAストックが使用可能である)のSSCP解析で、発現の変化または遺伝子変異の有無をスクリーニングする、の(a)(b)両方の条件を満たすものを子宮体癌抑制遺伝子候補とすることとした。(b)の検体を先に行ったところ(1)、(3)では有意な体細胞変移や発現変化は見いだせなかった。(5)は体細胞変移が観察されたが、HHUAへの移入では老化誘導活性は示さなかった。現在(a)(b)両方の条件を満たすものとしては(4)のORF12(SM-20 like protein)が得られている。
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