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2001 年度 実績報告書

精子細胞膜上のGPIアンカー蛋白を用いた免疫学的避妊ワクチンの開発

研究課題

研究課題/領域番号 12671624
研究機関自治医科大学

研究代表者

柴原 浩章  自治医科大学, 医学部, 助教授 (80206143)

キーワード精子細胞膜蛋白 / GPIアンカー蛋白 / 精子不動化抗体 / 二次元電気泳動法 / 免疫学的避妊ワクチン
研究概要

ヒト精子細胞膜上には約100種類の蛋白が存在し、これらの中には精子の受精や運動などの生物作用の発現に大きく関係するものが存在する。このように非常に重要な役割を担う蛋白の中には、通常GPI(glycosylphosphatidyl-inositol)アンカー蛋白が存在する。今回の一連の研究で、我々は高精度の二次元電気泳動法を用いて精子細胞膜蛋白の中から、数個の精子不動化抗体対応抗原の候補蛋白を決定した。これらの蛋白の一部が、GPIアンカー蛋白として認識されている蛋白と一致するか、あるいは新たなGPIアンカーであるのか検討中である。さらに精子不動化抗体による不妊症発生機序を分析することは、精巣特異的免疫学的避妊ワクチンの開発に密接に関連すると考え、精子不動化抗体が受精、および胚発生に及ぼす影響につき検討を行った。その結果、精子不動化抗体の存在によりヒトにおいて明らかに受精阻害が生じることと、抗体付着精子の受精後には、胚分割の過程においても強い発生阻害作用を示した。種々のGPIアンカー蛋白に対する抗体が、同様に精子機能を阻害するか否か、現在検討中である。今後は実際に精子膜細胞上の精子不動化作用、あるいは受精阻害作用を有するGPIアンカー蛋白を同定・精製し、これに対する抗体を作製し、精子膜上での局在、ならびに生物活性を検討していく予定である。

研究成果

(3件)

すべて その他

すべて 文献書誌

  • [文献書誌] H.Shibahara, et al.: "Two-dimensional electrophoretic analysis of sperm antigens recognized sperm immobilizing antibodies detected in infertile women"Journal of Reproductive Immunology. 53. 1-12 (2002)

  • [文献書誌] A.Taneichi, H.Shibahara, et al.: "Sperm immobilizing antibodies in the sera of infertile women cause low fertilization rates and poor embryo quality in vitro"American Journal of Reproductive Immunology. 47. 46-51 (2002)

  • [文献書誌] H.Shibahara, et al.: "Diversity of antisperm antibodies bound to sperm surface in male immunological infertility"American Journal of Reproductive Immunology. 47. 146-150 (2002)

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公開日: 2003-04-02   更新日: 2016-04-21  

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