研究課題/領域番号 |
12671627
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
蔵本 博行 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (80050491)
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研究分担者 |
秦 宏樹 北里大学, 医学部, 講師 (30146451)
大野 英治 北里大学, 医療衛生学部, 助教授 (40276176)
上坊 敏子 北里大学, 医学部, 助教授 (80110873)
服部 学 北里大学, 医療衛生学部, 助手 (60276186)
渡辺 純 北里大学, 医学部, 講師 (10201188)
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キーワード | endometrial cancer / VEGF / cdk-2 / Ki-67 / p53 / p27 |
研究概要 |
子宮内膜癌の発生と予後を規定する遺伝子変異とそのタンパク発現について解析した結果、本年度は、以下の所見が明らかになった。 1.VEGFは、免疫組織学的に細胞質に局在し、104例の体癌組織中66例に高発現していた。P53発現とは有意に相関していたが、、血管新生(MVC)そのものや癌組織分化度とは相関していなかった。 2.Cdk-2は、核に局在し、内膜癌組織分化度の低下につれて有意に高発現し、染色様式も有意に異なっていた。また、p53発現とも相関していた。 3.Ki-67も、核に局在し低分化のものほど有意に陽性率は高かった。しかし、p53発現とは相関しなかった。 4.P53発現と同遺伝子変異の有無との関連を、内膜癌培養細胞13株で検討した。6株に変異が確認され、1例の欠失例を除いて、残りの点突然変異例ではp53の発現が有意に増加していた(immunoblotting,免疫細胞化学)。免疫染色の標識率では45%以上の場合、遺伝子変異を肯定すると判断された。 5.正常内膜でのp27の発現は、増殖期にはなく分泌期で認められた。P27発現に黄体ホルモンの関与が示唆される。しかし、内膜癌127例中では、その発現は組織分化度と相関して低分化であるほど強く、ホルモンとの関連は否定的であった。
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