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2000 年度 実績報告書

子宮頸癌における新しい癌ワクチンの研究

研究課題

研究課題/領域番号 12671640
研究機関関西医科大学

研究代表者

斉藤 淳子  関西医科大学, 医学部, 講師 (00205650)

研究分担者 中嶋 真由美  関西医科大学, 医学部, 助手 (00268351)
神崎 秀陽  関西医科大学, 医学部, 教授 (80135566)
キーワード子宮頸癌 / HPV / 癌免疫 / 抗体 / VLP / 癌予防 / 治療
研究概要

子宮頚癌克服には、発癌因子であるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染防御が重要である。そのためには、HPVが侵入する膣粘膜での免疫力をあげなければならない。近年、腸粘膜や鼻粘膜での粘膜免疫機構の解明により、免疫誘導組織と実行組織があり、粘膜関連リンパ組織が見つかっている。よって、これらの粘膜免疫を活性化させために、より有効性の高いHPV感染予防ワクチンの開発と投与法について検討した。
C57BL/6マウスにHPV16E7ペプチドワクチンをアジュヴァント(IFA)とともにそれぞれ皮下、経鼻、経膣、皮膚パッチにて2回免疫した4群とコントロール群に、免疫2週間後にC3株細胞(mouse embryonic cellsをHPV16E 7とEJrasで腫瘍化した株細胞)を皮下接種し、腫瘍の大きさ、重量を測定し、腫瘍阻止能力を比較した。また、それらの腫瘍内のCD4,CD8リンパ球の分布をモノクローナル抗体で組織免疫染色した。
HPV16E7ペプチドワクチンを皮下、経鼻、経膣、皮膚パッチにて免疫した4群はコントロール群と比較して腫瘍は小さく、重量も有為に少なかった。また、粘膜免疫群のほうが全身免疫群より腫瘍は小さく、重量も少なかった。免疫染色では、免疫後の腫瘍組織内で、粘膜免疫、全身免疫群ともにCD4とCD8陽性リンパ球が増加していた。このことは、ペプチドワクチンによる粘膜免疫と全身免疫は局所での細胞性免疫応答を誘導することによって腫瘍阻止効果がある事を示唆している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] K.Yoshino: "FHIT alterations in cancerous and non-cancerous cervical epithelium."Int.J.Cancer. 85. 6-13 (2000)

  • [文献書誌] J.Saito: "Type of human papillomavirus and expression of p 53 in elderly women with cervical cancer."Gynecol.Obstet.Invest.. 49. 190-193 (2000)

  • [文献書誌] 斉藤淳子: "ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)感染と子宮頸癌の現況と将来"産婦人科の進歩. 52. 560-564 (2000)

  • [文献書誌] 斉藤淳子: "HPV診断について-会員質問コーナー-"産婦人科の進歩. 52. 685 (2000)

  • [文献書誌] 斉藤淳子: "HPVワクチン-子宮頸癌-最近のトピック"臨床婦人科産科. 54. 814-818 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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