喉頭多機能性発現における中枢制御機構の解析

2000 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 12671651
• 研究機関: 千葉大学
• 研究代表者: 柴 啓介 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (40291299)
• 研究分担者: 中澤 健 千葉大学, 医学部, 講師 (10312943) ; 林 文明 千葉大学, 医学部, 助教授 (80173029)
• キーワード: 喉頭 / 呼吸中枢

研究概要

喉頭の呼吸性活動の中枢制御機能を解析した。無麻酔除脳ネコの脳幹呼吸ニューロンと喉頭運動ニューロンの接続をspike triggered averaging法を用いて明らかにした。声門開大筋運動ニューロンは頭側腹側呼吸ニューロン群の漸増型(AUG)吸気性(I)ニューロンおよびBotzinger complex(BOT)の一定型(CON)Iニューロンより興奮性入力を、BOT漸減型(DEC)Iニューロン、AUG呼気性(E)ニューロン、E-DECニューロンより抑制性入力を受けていた。声門閉鎖筋運動ニューロンはBOT I-DEC、E-AUG、E-DECニューロンより抑制性入力を受けていた。以上より呼気相での声門閉鎖筋の活動の起源以外は、喉頭筋運動ニューロン活動の呼吸性修飾の起源が明らかとなった。声門閉鎖筋の呼気相での興奮性入力の起源は依然不明である。