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2001 年度 実績報告書

老化モデル(クロトーマウス)の内耳・脳幹における組織化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12671674
研究機関宮崎医科大学

研究代表者

鳥原 康治  宮崎医科大学, 医学部, 助手 (30264386)

キーワードクロトーマウス / カリウムイオン濃度 / 蝸牛内静止電位 / 感音難聴モデル / 加齢モデル
研究概要

生後5〜9適齢のクロトーマウス10耳とコントロールのための同週令の野生型マウス10耳を使用した。体重の平均値はクロトーマウス8.1±1.3g、野生型マウス19.0±1.9gであった。Ventral approachにより中耳骨胞を開放し、基底回転よりラセン靭帯経由で先端約1μmのカリウムイオン感受性ダブルバレル電極を挿入し、イオン濃度電位とEP(蝸牛内静止電位)を測定した。クロトーマウスと野生型マウスのEPの平均値はそれぞれ80.9±7.2mV(n=10)、96.9±7.7mV(n=10)とクロトーマウスのEPはコントロールよりやや低い値に保たれていた。クロトーマウスの内リンパ中のカリウムイオン濃度は209.7±20.4mM(n=5)であり、野生型マウスのカリウムイオン濃度207.2±26.2mM(n=5)とほぼ同様の値であった。
内リンパは特異な高カリウムイオン・低ナトリウムイオン濃度を持つにもかかわらず、内外リンパ間には+80〜100mVにも及ぶ直流電位勾配差がある。加齢に伴ってEPが減少することは知られており、1996年のSchmiedtの報告では加齢ジャービルにおいてカリウムイオン濃度は成熟ジャービルと同様の値であったという。今回のクロトーマウスのEPも同様に同週令の野生型マウスのEPより有意に低下を認めた。またクロトーマウスの内リンパ中のカリウムイオン濃度は同週令の野生型マウスのものとほぼ同じ濃度であった。従って内耳に関しては、クロトーマウスは加齢に伴う感音難聴モデルとなりうる可能性が示唆された。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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