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2000 年度 実績報告書

硝子体手術における液空気置換の眼内組織に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 12671708
研究機関大阪大学

研究代表者

大路 正人  大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90252650)

研究分担者 瓶井 資弘  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40281125)
林 篤志  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20283773)
田野 保雄  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80093433)
キーワード硝子体手術 / 液空気置換 / 湿度 / 瞳孔経
研究概要

硝子体手術、特に液空気置換を行う硝子体手術に伴う合併症には、縮瞳、角膜内皮障害、白内障、視野異常などの多数のものが報告されている。しかしながら、その原因は明らかではなく、その解決は臨床上、非常に重要であり、かつ急務である。本研究においては、硝子体手術中の液空気置換が眼内組織に与える障害を検討し、その解決策を開発することを目的としている。
本年度の実験では、まず用いる空気の湿度をコントロールできるかどうかを検討した。硝子体手術の液空気置換に用いる灌流空気をシリカゲルを充填した乾燥器あるいはオペガードボトルを用いた加湿器を通すことにより湿度がどのように変化をするかを測定した。乾燥器を通した後の空気の湿度は30%であったが、加湿器を通した空気は78%の湿度となっていた。
硝子体手術中に液空気置換を行うと縮瞳が生じ、その後の手術操作が非常に困難となることが経験される。液空気置換時に用いる空気の湿度がどのように瞳孔経の変化に影響を及ぼすかを検討した。有色家兎を用いて全身麻酔下に、手術用顕微鏡下で硝子体手術装置を用いて、硝子体切除および水晶体前嚢を温存した水晶体切除を行った。続いて水晶体前嚢を切除し、直ちに液空気置換を開始した。手術全体をビデオに撮影し、液空気置換時の瞳孔径を画像解析ソフト(NIH image)により解析し、経時的に測定した。個体により瞳孔経が異なるので、液空気置換開始時の瞳孔面積を100%とし、各測定時の瞳孔面積を液空気置換開始時の瞳孔面積で除し、瞳孔面性に変化を検討した。空気灌流開始1分後には、乾燥空気群70±12%、加湿空気群94±8%、5分後乾燥空気群17±10%、加湿空気群39±9%、10分後乾燥空気群9±5%、加湿空気群15±12%であり、加湿空気を用いと液空気置換時の縮瞳が抑制されることが判明した。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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