研究課題/領域番号 |
12671711
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
村田 敏規 九州大学, 医学部・附属病院, 助手 (50253406)
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研究分担者 |
石橋 達朗 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30150428)
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キーワード | MCP-1 / advanced glycation end products / 血管新生 / 加齢黄斑変性 / マクロファージ / In situ hybridization |
研究概要 |
本研究の目的は軟性ドルーゼンに蓄積したAGEsがマクロファージの浸潤を誘導して、このマクロファージが産生するサイトカインが脈絡膜血管新生の原因となるという仮説を検証することである。 1)Advanced glycation end products (AGEs)は網膜色素上皮細胞におけるmonocyte chemoattractant protein-1 (MCP-1)の発現を誘導する事を検証した。 培養網膜色素上皮細胞をAGEsで刺激し、ELISA法でMCP-1の発現が亢進することが確認された。またヒト手術材料で網膜色素上皮細胞がAGEsを貧食しかつMCP-1を過剰発現していることが免疫組織化学的手法で確認された。この近傍に浸潤してきたマクロファージがTumor necrosis factor-α (TNFα)やIL-1βを産生し、網膜色素上皮細胞のvascular endothelial growth factor (VEGF)産生を亢進させていることが示された。 2)網膜下のAGEs沈着は脈絡膜のマクロファージが網膜下に浸潤する原因となる事を検証した。 ラットモデルにおいて網膜下にAGEsを注入。flat mount標本により抗マクロファージ抗体を用いた免疫染色を行い、網膜下腔に浸潤するマクロファージが増加することを確認した。現在これらの細胞がTumor necrosis factor-α (TNFα)やIL-1βを産生していることをin situ hybridization法および免疫染色により確認中である。 これらの実験モデルが完成すれば更に実験的治療を行う予定である。
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