研究課題/領域番号 |
12671715
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
大庭 紀雄 鹿児島大学, 医学部, 教授 (50010070)
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研究分担者 |
伊佐敷 靖 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (70168160)
上原 文行 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (30168653)
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キーワード | 加齢黄斑変性 / 遺伝子多型 / 外因 / 遺伝的罹病性 / スーパーオキシド / エポキシヒドラ-ゼ |
研究概要 |
加齢黄斑変性の罹病性素因を探るべく、生体内酸化や外来化合物の代謝に関連する8種類の酵素群についてDNA多型を検討した. 検討したすべての遺伝子でDNAの多型が確認された.その中で、manganese superoxide dismutase(MnSOD)およびmicrosomal epoxy hydrase(mEPHX)の遺伝子型頻度には加齢黄斑変性群と健康対照群との間に有意差がみられた. MnSODのDNA多型はシグナルペプチド翻訳領域のアミノ酸置換(Val/Ala)を伴う.遺伝子型を同定できた加齢黄斑変性群99例のうち、59例(59.6%)がVal/Val型、31例(31.3%)がVal/Ala型、9例(9.1%)がAla/Ala型であった.対照群197例では、133例(67.5%)がVal/Val型、62例(31.5%)がVal/Ala型、2例(1.0%)がAla/Ala型であった.対照群と比較して、加齢黄斑変性群ではAla/Ala型の頻度およびAlaのアリル頻度が有意に高かった(p=0.0005). mEPHX遺伝子の多型についても、加齢黄斑変性と対照との間に有意な差異がみられた. これらの酵素群は加齢黄斑変性の発症リスクの有力な候補として今後さらに検討していく予定である.
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