研究概要 |
1)腫瘍免疫の誘導 IL-2,IL-4,GM-CSF各サイトカイン産生C-1300(マウス神経芽腫細胞株)腫瘍細胞を用いて、実験を行なった。AJマウス皮下にサイトカイン産生腫瘍細胞を接種し、腫瘍が生着しなかったマウス皮下に親株細胞を接種し、腫瘍増殖を観察した。その結果、IL-2,GM-CSF産生腫瘍細胞を接種したマウスにおいて親株の生着も拒絶された。また同時に行なった同系で抗原性の異なる腫瘍細胞株を接種した場合には、腫瘍増殖を認めた。すなわち、protective immunityとspecific immunityの誘導が確認された。 2)癌治療効果の検討 親株をマウス皮下に接種し、肉眼的に確認できるまで増殖してきた時点で反対側皮下にIL-2,GM-CSF産生腫瘍細胞を接種したところ、親株の増殖は抑制された。一部は完全消失を道認めた。また、マウス肝転移モデルを用いて親株を尾静脈より先行接種し、その後IL-2,GM-CSF産生腫瘍細胞を皮下接種し肝転移の抑制も確認した。
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