研究概要 |
マウス胎児における創傷治癒 まず、マウス胎児皮膚に創を形成し、その後の生存率を検討した。その結果、創を形成したマウス胎児の生存率には、コントロールと比較して有意な差は認められなかった。次ぎに、胎児皮膚に形成した創の治癒過程で発現するMMP・TIMP・ファイブロネクチンについて検討した。 MT1-MMP、MMP-3、TIMP-1,TIMP-2に対する抗体を用いて、免疫組織染色により検討したところ、MT1-MMPは新生児において発現が低下していることが認められた。 神経芽腫 まず、胎児皮下に神経芽腫細胞を移植して、その生存率を検討した。神経芽腫細胞には、C1300を用いて、実験動物にはA/Jマウスを使用した。妊娠マウスを麻酔下に開腹して、子宮を露出して、胎児腹部皮膚を露出し、神経芽腫細胞を細胞培養液とともに移植した。コントロールには、細胞培養液のみを注射したものを用いた。生存率を検討したところ、コントロールと比較して、胎児に神経芽腫細胞を移植した胎児の生存率には、有意差は認められなかった。 有意な差は認められなかった。次ぎに、神経芽腫細胞の発達について検討した。神経芽腫細胞塊は、移植後第1、3,5日目に摘出して、細胞塊において発現するMMP・TIMP・ファイブロネクチンを免疫組織染色により検討した。免疫組織染色にはMT1-MMP、MMP-3、TIMP-1,TIMP-2に対するモノクロナール抗体を用いた。MT1-MMPとMP3は新生児において増加し、その他は新生児で減少していた。
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