Kusa細胞の二つの亜株AとOからRNAを抽出し、microarray法で発現に違いがあるものを探索した。我々が用いたGEM gene arrayはおおよそ8000種の遺伝子について解析ができる。解析した結果差異ある発現をする遺伝子として上位に挙がってきたものを調べるとその多くはEST fragmentであった。多くは3'非翻訳領域部位と思われ、どの遺伝子に対応するか解析が困難であった。その中で3回繰り返し上位に挙がった一つの配列のみがBlast searchの結果、一つの転写調節因子に由来することがわかった。この配列をもとにprimer設計をおこないRT-PCRをおこなったところ確かに差異ある発現をするのを確認できた。現在この遺伝子の強制発現をおこなうように準備しておりtransfectionを開始する。他の遺伝子についても引き続きBlast searchによる解析を継続する。なおこれらの解析と平行して幹細胞維持に関連すると考えられるNotch遺伝子についても同様にtransfectionをおこないkusa細胞の分化にどおような影響を与えるか解析をおこなっている
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