研究課題/領域番号 |
12671768
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
竹村 元秀 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (70192169)
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研究分担者 |
永瀬 佳孝 北海道医療大学, 歯学研究科, 講師 (50252698)
米原 典史 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (70124534)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | 口腔感覚 / 疼痛 / 三叉神経感覚核 / 体性局在 / NADPH-diaphorase / 一酸化窒素 / GABA / c-Fos |
研究概要 |
ラットの口腔・顔面の感覚情報を伝達する三叉神経節ニューロンを電気刺激するとDNA結合蛋白の一種であるc-Fosは、三叉神経核の興奮に応じて特定のニューロンにその発現を増加させる。哺乳類の中枢神経系の主要な抑制性伝達物質であるγ-アミノ酪酸(GABA)は、疼痛受容に大きく関わっている。三叉神経節の電気刺激により出現する脳幹三叉神経感覚核におけるc-Fosの発現に対してGABA_AとGABA_B受容体のアゴニスト(それぞれムシモル、バクロフェン)とアンタゴニスト(ビククリン、ファクロフェン)の前投与の影響を調べた。GABA受容体をとおした疼痛感覚の修飾は、刺激の強さに応じて変化し、その作用は髄節性(segmental)と脊髄上性(supraspinal)の作用が各リガンドにより相異することから生じると考えられた。その差異はニューロンの特性によるGABA_AとGABA_B受容体の分布の差に起因すると考えられた。難治性疼痛患者に対して大脳皮質感覚領の電気刺激が効果を上げる。そのメカニズムを調べるために、ラットを用い第二次感覚領の電気刺激が口腔の侵害受容で誘導される延髄後角ニューロンのc-Fos発現を抑制することを示した。侵害受容時に脊髄後角で発現するc-Fosをc-fosアンチセンスオリゴデオキシヌクレオチドを脊髄腔に導入して発現を抑制し、熱疼痛閾値を上げることを示した。さらに脳幹三叉神経核群の一酸化窒素合成酵素(NOS)陽性ニューロンとカルシウム結合蛋白との共存関係や、咬筋神経傷害時における発現の消長についてNOSの染色を指標にして機能形態学的研究を行った。
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