研究課題/領域番号 |
12671777
|
研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
安彦 善裕 北海道医療大学, 歯学部・口腔病理, 助教授 (90260819)
|
研究分担者 |
荒川 俊哉 北海道医療大学, 歯学部・口腔生化学, 講師 (40306254)
中島 啓介 北海道医療大学, 歯学部・歯科保存, 助教授 (80227785)
|
キーワード | ディフェンシン / 遺伝子導入 / 細菌感染 / 歯周炎 |
研究概要 |
様々な口腔上皮由来細胞株のβディフェンシンの発現を検索したところ、KB細胞ではβディフェンシン2の発現していないことが明らかになった。偶然にもKB細胞はA.actinomycetemcomitance(Aa)やP.gingivalis(Pg)に感染しやすいことから、歯周組織の細菌感染のin vitroでのモデル系として多用されている細胞株である。本研究では、KB細胞にβディフェンシン2の遺伝子を導入し、同タンパクの強発現を行い、Aa菌の感染の抑制効果について検索した。KB細胞にβディフェンシン2の遺伝子を行うために、ベクターとしてGFPを挿入したものを用いた。遺伝子導入後、RT-PCRによりβディフェンシン2mRNAの強発現が確認されたため、さらに蛍光抗体法によりβディフェンシン2タンパクの発現を観察した。本方法により約50%のKB細胞で明らかなβディフェンシン2タンパクの発現が確認されたため、この細胞を用い、Aa菌の感染実験を行った。遺伝子導入していないKB細胞では、細菌数依存的にAa菌の感染が観察されただが、βディフェンシン2遺伝子を導入したKB細胞では、今回用いた細菌数では、コントロールとの間に有意差はみられなかった。現在、さらにassay系を変え、本データの信頼性について検討中である。
|