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2001 年度 実績報告書

Fibrillin様タンパクから構成される細胞外線維系に関する細胞生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12671785
研究機関日本大学

研究代表者

磯川 桂太郎  日本大学, 歯学部, 講師 (50168283)

研究分担者 瀬島 仁美  日本大学, 歯学部, 助手 (50287661)
清水 治  日本大学, 歯学部, 助手 (40260971)
キーワードextracellular matrix / fibrillin / morphogenesis / limb bud / chick embryo / development / immunohistochemistry / immunoprecipitation
研究概要

鶏胚肢芽遠位部で特に特徴的な細胞外線維系(DV fibril)の性状について、昨年度の成果を踏まえ、さらに検討を進めた。その結果、まず、申請者らが報告しているring法(1994年)によって確立した鶏胚肢芽間葉細胞のマイクロマス培養においては、間葉細胞の凝集早期にFB1陽性の細胞外線維が出現し、これらの線維は、それに続く軟骨nodule形成の過程で、軟骨膜相当部に集積する傾向を示すことが判明した。これはin vivo肢芽発生過程において軟骨形成部で見られるパターンと一致している。こうしたin vitro軟骨noduleの形成については、FB1抗体の培養液へ添加の影響が必ずしも明瞭ではなかったが、in ovoで発生中の肢芽(stage23/24)にFB1 IgGをmicroinjectionし、stage 29-31の段階で評価した場合、肢芽の形態とalcian blue陽性の軟骨性骨格要素の形態について、実験群と対照群とで有意な差異が認められた。また、肢芽をアルミ箔で包み込み、その発生の進行を物理的に拘束するfoot binding実験を行ったところ、FB1陽性の細胞外線維は、その走行に乱れが生じるものの、肢芽被覆外胚葉に対しては、正常な発生過程における組織像と同様に常に、外胚葉基底膜と直交・接触していることが明らかになった。なお、FB1抗体の種間交差性の検討は、今後さらに所見を充実させる必要があるが、少なくとも一部の齧歯類の同様な線維系と交差反応することが判明した。以上の知見は、FB1陽性の細胞外線維系が肢芽の形態形成と機能的に密接に関連し、また、そのanchoring pointとして外胚葉上皮の基底膜が重要な役割を果している可能性を示唆している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Sejima, H., Isokawa, K. et. al.: "A possible participation of the isolated epicardial cell cluster in the formation of chick embryonic epicardium"J. Oral Sci.. 43・2. 109-116 (2001)

  • [文献書誌] 清水治, 磯川桂太郎 他: "Syndecan-4の細胞外ドメインを認識するポリクローナル抗体の作製とそのcharacterization"日大歯学. 76・1. 71-77 (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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