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2000 年度 実績報告書

体性-副交感神経血管拡張反射の中枢機序について

研究課題

研究課題/領域番号 12671797
研究機関東北大学

研究代表者

和泉 博之  東北大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (20108541)

キーワード体性-副交感神経反射 / 血管反応 / 三叉神経脊髄路核 / リドカイン / 中枢機序
研究概要

【目的】舌神経を切断後中枢側を電気刺激すると下顎口唇、口蓋、唾液腺等の顔面口腔領域の広い部位で血管拡張や唾液分泌反応を起こすことや、この反射弓に関与する求心性線維、遠心性線維の神経走行、性質についてはすでに報告してきた。しかしながらその中枢機序については全く明らかにされていない。そこで本研究では口腔顔蔓領域で体性-副交感神経性血管拡張反射を起こす中枢機序(反射中枢部位、化学伝達物質の同定)を明らかにするのが目的ある。本年度は体性-副交感神経性血管拡張反射の中枢部位の解明を行った。舌神経刺激による痛、触感覚は脳幹の三叉神経脊髄路核、味覚感覚は弧束核にそれらの情報を伝達していることから、三叉神経脊髄路核を中心に検討を行った。
【結果】(1)局所麻酔薬、リドカイン(1μl/部位)を三叉神経脊髄路核に注入すると舌神経刺激による下顎口唇、口蓋の血管拡張反応が完全に消失し、投与後20分後から次第に回復し50-60分後には完全に回復した。(2)三叉神経脊髄路核の直接刺激では20μAから100μAまでは刺激強度に比例して血管拡張反応が大きくなった。それ以上の刺激ではプラトーであった。(3)三叉神経脊髄路核刺激による下顎口唇、口蓋の血管拡張反応は自律神経節遮断薬、ヘキソメソニウム(10mg/kg)、の10分前の前投与により完全に抑制された。
【結論】舌神経刺激による刺激はその情報が三叉神経脊髄路核に入力し、それが上、下唾液核にある自律神経の副交感神経核を興奮を起こし下顎口唇、口蓋血流の増加を起こすと推定された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Sato,A. et al: "Difference of parasympathetic vasodilatation and salivation in the cat submandibular gland in response to lingual and chorda-lingual nerve stimulation."J.Dent.Res.. (印刷中).

  • [文献書誌] Suzuki,H. et al.,: "Involvement of nitric oxide (NO) in parasympathetic and antidromic vasodilatations in cat lower lip"Tohoku J.Exp.Med.,. 191. 59-70 (2000)

  • [文献書誌] Mizuta,K. et al.,: "Parasympathetic reflex vasodilatation in rat submandibular gland."Am.J Physiol.,. 279. R677-R683 (2000)

  • [文献書誌] Izumi,H. et al.,: "Nifedipine-induced inhibition of parasympathetic mediated vasodilatation in the orofacial areas of the cat"Am.J Physiol.,. 279. R332-R339 (2000)

  • [文献書誌] Date,H. et al.,: "Involvement of two different mechanisms in trigeminal ganglion-evoked vasodilatation in the cat lower lip : role of experimental conditions"J.Auton.Nerv.Sys.. 79. 84-92 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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