研究課題/領域番号 |
12671806
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
中西 徹 岡山大学, 歯学部, 助教授 (30243463)
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研究分担者 |
大山 和美 岡山大学, 歯学部, 教務員 (00253021)
服部 高子 岡山大学, 歯学部, 助手 (00228488)
滝川 正春 岡山大学, 歯学部, 教授 (20112063)
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キーワード | 軟骨細胞 / CTGF / DNA発現アレイ / MAPキナーゼ / HSP47 / ATDC5 / ケモカイン |
研究概要 |
1 軟骨肉腫由来軟骨細胞株HCS-2/8に対する軟骨成長因子CTGFの作用を解析し、CTGFがこの細胞の増殖、分化を促進することを見い出した。この際、細胞内でどのような応答がみられるかを遺伝子発現の観点からDNA発現アレイで解析した結果、ERKあるいはp38などのMAPキナーゼ系が活性化されていることが明らかとなった。実際にERKあるいはp38などのMAPキナーゼ阻害剤を用いてCTGFの作用を解析した結果、CTGFによる軟骨細胞増殖促進作用はERKを介しており、分化促進作用はp38を介していることが明らかとなった。 2 リウマチ関連抗原でHSP47と同一分子であるRA-A47の発現は炎症性サイトカインなどによって制御されていることがわかった。軟骨細胞株においてこの因子の発現の増減により変化する遺伝子をDNA発現アレイで解析した結果、上記サイトカインやその受容体の発現に変化がみられた。 3 前軟骨細胞株ATDC5において、この細胞がインシュリン存在下、軟骨細胞へ分化するのに伴って細胞内で変化する遺伝子をDNA発現アレイで解析した。その結果、軟骨分化に伴って発現が上昇あるいは減少する数種の遺伝子を見い出し、それらの発現レベルを実際にRT-PCRなどによって解析した。この中で、軟骨組織において発現がみられるケモカインあるいはその受容体(CCR2など)の遺伝子発現が、軟骨分化に伴い変化していることがわかった。これらの遺伝子はリウマチ性疾患にも関わっていると考えられた。
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