• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

組換え型ヒト唾液シスタチンの改造と実用化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12671817
研究機関日本歯科大学

研究代表者

斎藤 英一  日本歯科大学, 新潟歯学部, 助教授 (40120662)

キーワード唾液 / ヒトシスタチン / 歯周病菌 / システインプロテアーゼ / 組換えシスタチン / シスタチンスーパーファミリー / リバースザイモグラフイー / 生体防御
研究概要

この研究課題は「ヒト唾液シスタチンの生物活性や生理機能の活用と実用化」を展望している。今年度はヒト以外の生物資源に由来するシステインプロテアーゼインヒビターの検索と有効利用という観点からも研究を展開した。以下に得られた知見を述べる。1.ヒト唾液中に存在するシスタチンならびにシステインプロテアーゼインヒビターを選択的に検出するリバースザイモグラフ法を開発した。この手法は新規シスタチンの検索に大きく貢献することが期待される。2.昨年度発見した日本産ウナギ体表粘液由来の低分子システインプロテアーゼインヒビターの解析を行った。現時点において、このインヒビターがシスタチンスーパーファミリーに分類されるのかチロビンファミリーに属するかについては不明である。更なる解析が必要である。3.日本産ウナギの体表粘液タンパク質の解析を行った結果、その体表粘液には複数の生体防御分子が存在していることが判明した。分子群の中には歯周病菌(ポルフィロモナスジンジバリス)に対して結合活性を発揮する防御タンパク質も存在していた。4.新潟県産コシヒカリ由来米糠の加熱抽出液には歯周病菌.(ポルフィロモナスジンジバリス)の増殖抑制活性が存在していることを発見した(特願2002-364053)。5.本年度の研究で開発したリバースザイモグラフ法を用いて米糠加熱抽出液の中に含まれるシステインプロテアーゼインヒビターを検索した。その結果、低分子量オリザシスタチンのほかに高分子量システインプロテアーゼインヒビターであると推定される2種類のタンパク質を検出した。分子量は何れも50〜70(kDa)であり、パパインやフィシンと強く結合していた。6.組換え型ヒト唾液型シスタチンのヒト皮膚に常在する菌に対する効果を調べた。その結果、唾液シスタチンにはヒト皮膚の常在細菌が原因で発生する体臭を抑制する効果が観察された(特開2002-308749)。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Minaguchi, K., Kiriyama, T., Saitoh, E., Isemura.S., Sanada, K.: "Sac I restriction fragment length polymorphism (RFLP) related to the human CST2 gene"The Bulletin of Tokyo Dental College. Vol.41,No.1. 41-44 (2002)

  • [文献書誌] Chiba, A., Oka, S., Saitoh, E.: "Ontogenetic changes in neuropeptide Y-immunoreactive cerebrospinal fluid-containing neurons in the hypothalamaus of the cloudy dogfish Scyliorhinus torazame (Elasmobranchii)"Neuroscience Letters. Vol.329,No.3. 301-304 (2002)

  • [文献書誌] Kato, T., Imatani, T., Minaguchi, K., Saitoh, E., Okuda, K: "Salivary cystatins induce interleukin-6 expression via cell surface molecules in human gingival fibroblasts"Molecular Immunology. Vol.39,No.7-8. 423-430 (2002)

  • [文献書誌] Saitoh, E., Oka, K, Isemura, S., Chiba, A., Odani, S.: "Fractionation and characterization of cysteine protease inhibitors in the mucus fluid of Japanese eel (Anguilla Japonica)"Abstracts of 3^<rd> International Conference on Cysteine Proteinases and Their Inhibitors (Turk, V., ed.). 107 (2002)

  • [文献書誌] Oka, K, Saitoh, E., Chiba, A., Isemura, S., Sanada, K.: "Characterization of proteins and proteases in the mucus fluid of Japanese eel (Anguilla Japonica)"Abstracts of 3^<rd> International Conference on Cysteine Proteinases and Their Inhibitors (Turk, V., ed.). 64 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi