研究課題/領域番号 |
12671848
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
中島 正俊 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (50272604)
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研究分担者 |
緒方 美和子 東京医科歯科大学, 歯学部・付属病院, 助手 (60302882)
島田 康史 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60282761)
二階堂 徹 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (00251538)
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キーワード | う蝕 / 象牙質 / 接着強さ / コンポジットレジン / エッチング / pH分布 / 光走査型化学顕微鏡 |
研究概要 |
近年市販されている、リン酸により歯質をエッチングした後、ウェットボンディングテクニックにより接着操作を行なう接着システムを用いて、う蝕罹患象牙質に対する接着性をマイクロテンサイルテストにより評価したところ、リン酸の濃度によりその接着性に差が生じることが判明した。すなわち、低濃度(10%)のリン酸の場合、う蝕罹患象牙質に対する接着強さは健全象牙質に対し有意に低下したのに対し、高濃度(32,35%)のリン酸を用いた場合、健全象牙質と同等の接着強さが得られた。また、その接着界面の走査電子顕微鏡による観察では、低濃度(10%)のリン酸の場合、う蝕罹患象牙質-レジン接着界面に形成された樹脂含浸層のなかの中央部においてレジンの浸透性が低下している象が観察されたのに対し、高濃度(32, 35%)のリン酸を用いた場合均一な樹脂含浸層が形成されているのが観察された。 また、半導体シリコンへの光照射により、平面上の微小な測定点におけるpH測定が可能なpHイメージングセンサーを利用した光走査型化学顕微鏡を用いて、う蝕を有するヒト抜去歯のpH分布を測定したところ、歯の構造に一致したpH分布や、う蝕に関連したpH変化が観察された。さらに、慢性化したう蝕と急性う蝕との間に差があることが判明した。このpH分布の差は、脱灰象牙質の再石灰化と関係があると思われ、急性う蝕が慢性化する移行機序について有益な情報を与えてくれるものと期待している。
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