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2001 年度 研究成果報告書概要

歯根吸収誘導因子の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12671851
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 保存治療系歯学
研究機関岡山大学

研究代表者

明貝 文夫  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (50263588)

研究分担者 西村 英紀  岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (80208222)
高柴 正悟  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (50226768)
村山 洋二  岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50029972)
河野 隆幸  岡山大学, 歯学部・附属病院, 助手 (80284074)
研究期間 (年度) 2000 – 2001
キーワード歯根吸収 / 歯根膜線維芽細胞 / 機械的刺激 / サブトラクション
研究概要

歯根吸収を誘導する因子を得るために,機械的刺激を与えた歯根膜線維芽細胞においてmRNA量の増加する遺伝子をサブトラクティプハイブリダイゼーション法でスクリーニングした。そして,候補遺伝子を多数クローニングすることに成功し,これらの特徴について以下の結果を得た。
1.候補遺伝子の歯根膜線維芽細胞におけるmRNA発現をリバースノーザン法で調べたところ,機械的刺激によってRNA量が顕著に増加する遺伝子断片1-15を得た。
2.上記遺伝子断片をプローブしてヒトcDNAライブラリをスクリーニングしたところ,2.3kbのクロンを得ることに成功した.この遺伝子の塩基配列を決定したところ,これはMRGX cDNAであることが判明した。MRGXは最近報告されたタイプの転写因子であった。
3.歯根膜線維芽細胞は械的刺激によってMRGX mRNA発現が誘導された。さらに,この条件においてTGF-β mRNA発現も誘導されていた。TGF-βのプロモーター領域には,shear-stress-responsive elementが存在する。
4.MRGXのantisense RNAを歯根膜線維芽細胞に強制発現させた場合には,TGF-βのmRNA発現量は増加した。このことは,MRGXが直接的にかあるいは間接的に制御する可能性を示すものである。また,機械的刺激を加えない条件下でも,歯根膜線維芽細胞はMRGXを発現していることがノーザンハイブリダイゼーション法で確認できた。従って,歯根膜線維芽細胞は械的刺激を受けると,MRGXを介してTGF-βのmRNA発現が調節されることが考えられた。
TGF-βは破骨細胞を活性化する作用がある。外傷力を受けた歯の歯根膜細胞は,MRGXの制御が外れるとTGF-βを旺盛に産生する可能性がある。破歯細胞は破骨細胞に似るとされており,MRGXは歯根吸収に関わる候補因子として位置付けることができる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Oyama, M., Myokai, F.et al.: "Novel gene expressed in injured dental pulp"J Det Res. 80(Speciall Isuue). 796-796 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Shiomi, N., Myokai, F.et al.: "Regulation of LITAF Transcription in Monocytes"J Det Res. (Speciall Isuue). 119-119 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Masataka Oyama, Fumio Myokai, Taisuke Ohira, Nobuyuki Shiomi, Shogo Takashiba, Yoji Murayama: "Novel genes expressed in injured dental pulp."Journal of Dental Research. 80 (Special Issue). 796 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Nobuyuki Shiomi, Fumio Myokai, Masataka Oyama, Shogo Takashiba, Yoji Murayama: "Salomon Amar : Regulation of LITAF Transcription in Monocytes"Journal of Dental Research. 81 (Special Issue). 119 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2003-09-17  

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