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2001 年度 実績報告書

テロメラーゼをターゲットとした口腔癌の分子診断

研究課題

研究課題/領域番号 12671943
研究機関徳島大学

研究代表者

鎌田 伸之  徳島大学, 歯学部, 助教授 (70242211)

研究分担者 桃田 幸弘  徳島大学, 歯学部, 助手 (00304543)
キーワード口腔癌 / テロメラーゼ / hTERT / 口腔粘膜上皮細胞 / 不死化 / in situ hybridization / c-myc / 白板症
研究概要

1.正常口腔粘膜上皮細胞と口腔扁平上皮癌細胞で検討したところ、3つめテロメラーゼコンポーネントのうちtelomerase reverse transcriptase(hTERT)の発現のみがテロメラーゼ活性と相関していた。
2.初代培養の正常口腔粘膜上皮細胞においては、不死化細胞や癌細胞と同程度の明らかなテロメラーゼ活性とhTERTの発現が認められた。正常細胞では継代に伴いテロメラーゼ活性およびhTERTの発現は抑制された。telomeric repeat binding factor 1の発現はhTERTと逆相関する傾向を示した。
3.初代培養の正常口腔粘膜上皮細胞ではhTERT遺伝子の完全長のみの発現が認められ、癌細胞および老化細胞においてはβスプライシングバリアントの発現がみられた。hTERT遺伝子のスプライシングは正常細胞では抑制されており、この機構は老化、癌化において逸脱する可能性が示唆された。
4.in situ Hybridizationによる検討の結果、3つのテロメラーゼコンポーネントを発現している細胞の分布の異常、個々の細胞における発現量の上昇が癌化の過程において早期に起こっている可能性が示唆された。
5.hTERTは単独で不死化能を持つこと、またhTERTを既知の不死化遺伝子HPV16、SV40などと組み合わせることにより、高率に細胞を不死化できる事が明らかとなり、この系を用いてヒト正常口腔粘膜上皮細胞、歯肉線維芽細胞、歯乳頭細胞、歯髄細胞、歯根膜細胞、および基底細胞母斑症候群患者由来骨芽細胞の安定な不死化細胞を樹立した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Fujimoto R.: "Expression of telomerase components in oral keratinocytes and squamous cell carcinomas"Oral Oncology. 37・2. 132-140 (2001)

  • [文献書誌] 藤本良一: "テロメラーゼの老化、不死化、癌化における意義および正常口腔組織由来細胞の不死化への影響"四国歯学会雑誌. 151(印刷中). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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