研究概要 |
1.株化口腔粘膜上皮細胞における歯周病原菌刺激時の接着分子の発現 P.gingivalis, A.actinomycetemcomitans, F.nucleatumの3菌種の刺激により定常時でも弱いながら発現していたICAM-1の発現は、P.gingivalis, F.nucleatumの刺激により発現が増加する傾向が認められたが、A.actinomycetemcomitansの刺激では発現状況に影響を与えなかった。 CD44の発現は添加条件下でも、発現量の増加は、認められず定常時での発現状態との間に有意な差異は認められなかった。 また、定常時に発現していないCD62P, CD62Eに関してはP.gingivalis, A.actinomycetemcomitans, F.nucleatumの3菌種の刺激によっても新たな発現は認められなかった。 2.株化口腔粘膜上皮細胞における歯周病原菌刺激時のTNFの発現 P.gingivalis, A.actinomycetemcomitans, F.nucleatumの3菌種の刺激により,KB細胞からのTNF産生は、コントロール群に比べ有意な増加が認められたが、菌種間による差異は認められなかった。 3.株化口腔粘膜上皮細胞における歯周病原菌刺激時のPGE2の発現 P.gingivalis, A.actinomycetemcomitans, F.nucleatumの3菌種の刺激により,KB細胞からのPGE2産生は、P.gingivalis, F.nucleatum刺激群でコントロール群に比べ有意な増加が認められたが、A.actinomycetemcomitans刺激群では、有意な増加は認められず、P.gingivalis, F.nucleatum刺激群との間にも、有意な差異が認められた。
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