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2002 年度 実績報告書

IL-13レセプターのシグナル伝達機構の解明〜新規シグナル伝達分子のクローニング

研究課題

研究課題/領域番号 12672112
研究機関長崎大学

研究代表者

村田 興  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (30295521)

研究分担者 渡辺 健  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (00346909)
小林 信之  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30150329)
キーワードIL-13 / STAT6 / TRAF3 / IL13RBP1 / MIP-T3 / signal transduction
研究概要

インターロイキン13(IL-13)はTh2リンパ球によって産生されるサイトカインであり、近年、呼吸器喘息や血液系腫瘍であるホジキン病との関連が注目されている。IL-13のレセプターは2種類(IL-13RA1,IL-13RA2)あるが、IL-13RA1のみがシグナル伝達に関係する。我々はIL-13RA1細胞内ドメインに結合する蛋白がそのシグナル伝達に重要な役割を持つものと考え、Yeast tri-hybrid法を用いてIL-13RA1細胞内ドメインに結合する新規タンパク質;IL13RBP1をヒト胎児肝細胞cDNAライブラリよりクローニングした。IL13RBP1は全長2370bp、625アミノ酸からなり、N末端にMyosin Heavy chain様ドメイン、中央に核移行シグナル(NLS)、C末端にCoiled-Coil領域を持っていた。ノーザンブロットではすべての組織に発現を認めたが、特にTestisで強い発現が認められた。293T細胞を用いた蛋白発現系においてIL13RBP1は約80kDaの蛋白を発現した。また免疫沈降実験にてIL-13RA1とそのC末端で結合することが明らかになった。さらに、IL-13シグナル伝達系におけるその機能について解析したところ、IL13RBP1をcos7細胞、293T細胞に導入した系で、IL-13によるSTAT6リン酸化、および活性化を部分的に阻害することが明らかになった。IL13RBP1はまた、他のグループより、TRAF3と結合する蛋白MIP-T3として報告され、同一のものであることが明らかになった。これらの結果は我々のクローニングしたIL13RBP1がIL-4/IL-13シグナル伝達系の負の制御因子として働き、かつCD40などの他のシグナル伝達系とのクロストークに関わる可能性を示唆している。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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