研究課題/領域番号 |
12672156
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 東北薬科大学 |
研究代表者 |
沼沢 光輝 東北薬科大学, 薬学部, 教授 (90006338)
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研究分担者 |
亘理 陽子 東北薬科大学, 薬学部, 助手
安藤 桃子 東北薬科大学, 薬学部, 助手
山田 恵子 東北薬科大学, 薬学部, 助手
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | アロマターゼ / スルファターゼ / ガスクロマトグラフイー-マススペクトロメトリー / 阻害剤 / 構造活性相関 / スルファモイル基 / アンドロステンジオン / 3-デオキシステロイド |
研究概要 |
まず、始めにアロマターゼ阻害剤の構造活性相関をより詳細に知るとともに触媒機能を明らかにし、アロマターゼ特性をより詳細にすることに着目した。ついで、これら結果に基づき、アロマターゼ阻害剤としての特性をもつ分子にエストロゲンスルファターゼ阻害活性を持たせた化合物、すなわち2つの機能を持つ化合物の合成を試みた。ついで、それら化合物による2つの酵素に対する阻害活性を検討した。得られた結果は次の通りである。 1.19位酸素化6-メチルアンドロステンジオンならびに一連の6-アルコキシと6-アシルオキシアンドロステンジオンを合成し、これらの構造活性相関とアロマターゼ反応から本酵素に2つ結合部位が存在すること、さらに立体的、そして電気的因子がその結合に重要な役割を持つことが明らかとなった。 2.4β,5β-エポキシアンドロステンジオンとその19位酸素化体をアロマターゼの基質として用い、生成するエストロゲンの動態をGC-MSにて分析し、芳香核化機構に新しい知見を加えることができた。 3.16α-ヒドロキシアンドロゲンをアロマターゼ基質とし、種々アロマターゼ自殺基質による阻害実験より、2つの結合部位説を証明できた。 4.3-デオキシアンドロゲンの結合、特にA, B環βサイドの結合に親水性相互作用の関与が明らかとなった。 5.以上の結果を踏まえ、一連のp-スルファモイル置換フェニルアンドロステンジオン誘導体を2機能性分子として構築した。これらは、アロマターゼ阻害活性は十分に強いものの、スルファターゼ阻害活性は弱いものであった。これを改善すべく、今後の検討が必要であろう。
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