研究課題/領域番号 |
12672170
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
丹野 雅幸 国立医薬品食品衛生研究所, 有機化学部, 主任研究官 (60171914)
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研究分担者 |
宮田 直樹 国立医薬品食品衛生研究所, 有機化学部, 部長 (50114674)
福原 潔 国立医薬品食品衛生研究所, 有機化学部, 室長 (70189968)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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キーワード | 一酸化窒素 / ヒドロキシラジ / ニトロサミン / アミドオキシム / グルコースオキシダーゼ |
研究概要 |
生体内一酸化窒素(NO)は、活性酸素であるスーパーオキシドと反応し、ペルオキシ亜硝酸イオンを生成するとされているが、同じ活性酸素種であるヒドロキシラジカルの影響については不明な点も多い。これを明らかにする目的でヒドロキシラジカルとNOを同時に発生させることが可能な新規な化合物の合成と反応性を検討した。 一酸化窒素・ヒドロキシラジカルドナーの侯補化合物として平成12年度は、N-ニトロソ基とN-オキシド基の両方を部分構造として持つ芳香族アミノ誘導体の合成を行った。フェニルピリジルニトロサミンは光照射によりNOを遊離し、一方、ピリジンN-オキシド類はヒドロキシラジカルを遊離することをESR測定法により確認した。フェニルピリジルニトロサミン N-オキシド類からのNOの確認は、我々が開発した簡易型NO発生検出装置を適用した。 平成13年度は、N-ヒドロキシアミジノ基またはN-ヒドロキシグアニジノ基が一電子酸化剤によりNOを遊離することに着目し、シアノ誘導体とヒドロキシアミンとの反応によってアミドキシム誘導体を合成した。合成した化合物はヒドロキシラジカルを発生するフェントン試薬で酸化して、これらの化合物からNOが遊離することを明らかにした。さらに、シアノピリジン N-オキシド類にヒドロキシアミンを反応させて得たN-オキシド基を持つアミドキシム誘導体については、嫌気的条件でグルコース存在下グルコースオキシダーゼとの反応でNOの生成が認められた。以上の結果、一酸化窒素・ヒドロキシラジカル同時発生化合物の合成が達成された。今後、このタイプの化合物の生理活性が期待される。
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