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2003 年度 実績報告書

院外心停止患者の治療成績の新しい評価方法の開発と医学教育への活用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12672189
研究機関広島大学

研究代表者

山野上 敬夫  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (10174765)

キーワード病院外心停止 / ウツタイン様式 / 心室細動 / 救急救命士 / プレホスピタル・ケア / メディカルコントロール / 除細動 / 再教育
研究概要

広島市消防局管内(サービス対象人口約106万入;安芸区を除く広島市全域)において発生した病院外心停止症例の,ウツタイン様式に基づいた調査4年4ヶ月間(1998年9月〜2002年12月)の全データを解析した.
病院外心停止症例のうち心肺蘇生術の適応症例は2086例(45.4例/人口10万/年)であり,心原性心停止は1041例(49.9%),そのうち市民に目撃された症例は403例(38.7%),そのうち初期心電図が心室細動(VF)であった症例は116例(28.8%)であった.また救急隊目撃の心原生心停止は99例(9.5%),そのうち初期心電図VFは22例(22.2%)であった.市民に目撃された心原生VFの生存退院は15例(12.9%),救急隊目撃のVFの生存退院は11例(50.0%)であった.
当研究の実施期間に一致して,わが国のプレホスピタル・ケアを推進する上での地域ごとの作業としてメディカルコントロール(MC)体制の構築が進み,救急救命士による包括的指示下の除細動が開始となった(2003年4月).本研究の内容がMCを行う上での欠かせない基盤となったことを評価されて,研究代表者は広島県MC協議会運営部会委員および二次救命処置コースマニュアル作成部会長に推され,広島圏域MC協議会(広島市,安芸郡の一部,高田郡,山県郡)においては会長に就任した(2003年).本研究の結果は,包括的指示下の除細動開始による病院外心停止症例の生存退院率の向上を明らかにする上での対照データになることが約束されている.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 山野上 敬夫: "プレホスピタルにおける除細動の現状"プレホスピタル・ケア. 16(2). 2-8 (2003)

  • [文献書誌] 山野上 敬夫: "再教育に係る単位(ポイント)制について"プレホスピタル・ケア. 16(6). 12-17 (2003)

  • [文献書誌] 山野上 敬夫, 他9名: "目撃された心原生心室細動の転帰に及ぼす影響"日本臨床救急医学会誌. 6(2). 178 (2003)

  • [文献書誌] 山野上 敬夫: "院外VF患者に対する救急活動の問題点とその対策"日本臨床救急医学会雑誌. 6(2). 153 (2003)

  • [文献書誌] 広島大学病院救急部・集中治療部: "「ウツタインプロジェクト広島」2001年報告書(広島市における病院外心停止の調査結果)"「ウツタインプロジェクト広島」研究班. 28 (2003)

  • [文献書誌] 広島大学病院救急部・集中治療部: "「ウツタインプロジェクト広島」2002年報告書(広島における病院外心停止の調査結果)"「ウツタインプロジェクト広島」研究班. 30 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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