研究課題/領域番号 |
12672195
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療社会学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
前田 幸宏 日本大学, 医学部, 助手 (10287641)
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研究分担者 |
寺崎 仁 日本大学, 医学部, 講師 (90227512)
梅里 良正 日本大学, 医学部, 助教授 (60213485)
大道 久 日本大学, 医学部, 教授 (60158805)
久保 喜子 日本大学, 医学部, 助手 (60060109)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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キーワード | 医療連携 / 医療情報 / 医療機能 / 病診連携 / インターネット / 広告規制緩和 |
研究概要 |
患者の病態や希望に応じた適切な医療機関の選択のためには、医療機能に関する情報が重要と考えられる。医療機能情報データベースの情報内容としては、施設、診療科(疾患別)、医師の各々についてのストラクチャー情報、プロセス情報、アウトカム情報が有効である。特に疾患および,重症度別の症例件数、死亡率や合併症発生率などの診療成績、平均在院日数や医療費などアウトカム指標のデータベースが最も重要であり、医師個人の技術、経験、資格などスキルをあらわすデータベースも有効と考えられる。 医療機能情報を収集することは患者個人には不可能であり、医療機関にとっても業務負荷が大きいため困難である。一定の比較可能な基準に基づいて各医療機関が自施設の情報を発信し、それを検索および評価するネット型のデータベースが効率的と考えられる。 ネット上には既に多数の医療機関検索サイトがあり、検索機能については実用可能である。しかし掲載されている情報内容については、施設名、診療科、住所、電話番号など基本的な内容が主であり、診療機能に関わる詳細な項目は少なく、掲載されている施設数も全施設のうち一部分に過ぎない。 客観的診療機能を明確にするためには、各施設が診療実績を蓄積し分析を行うことが重要である。現状では、そのような分析を行っている施設は少数に限られ、収集する情報項目も一般化されていない。早急に診療情報収集とコーディングのガイドラインを作成することが行政には望まれる。また、情報蓄積と機能情報の情報発信を普及させるためには、診療報酬制度上のインセンティブを与えることが必要であろう。今後、医療機関の広告規制緩和をさらに進めるとともに、虚偽広告や誇大広告を取り締まる第三者機関の設置検討を期待したい。
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