本年度は訪問看護ステーションに就業中の250名の看護職を対象に、これまでと同様の調査を行った。 ニーズについて「絶対に必要である」との回答が70%を超えた5項目についてはその項目を「自分で行なえる程度に知っている」または「他人に教えることができる程度に知っている」と回答した者がいずれも90%を超え、「週に1回以上行っている」あるいは「毎日行っている」と回答した者がいずれも80%を越えていた。さらにニーズについて「絶対に必要である」あるいは「あったほうがよい」と回答した者が70%を超えた15項目では「行なえる程度に知っている」場合には実際の使用頻度が高い傾向を認めた。 看護職経験の長さの差により、ニーズではバイタルサイン、皮膚病変で、知識では皮膚病変、リンパ節触診、眼球運動、乳房触診で、使用頻度では意識レベル、皮膚病変、眼球運動、瞳孔対光反射、頸静脈怒張、胸部音声振盪触診、胸部打診、心尖拍動触診、乳房触診、深部腱反射で、有意差を認めた。 訪問看護経験の長さの差により、ニーズでは眼球運動で、知識の程度では表在知覚、歩行・歩容、体幹の平衡機能、失認で、使用頻度では意識レベル、皮膚病変、リンパ節触診、眼球運動、瞳孔対光反射、瞳孔対光反射、口腔・咽頭の視診、頸動脈拍動頸静脈怒張、胸部音声振盪触診、胸部打診、脈拍と心拍の比較、乳房触診で、有意差を認めた。 医療機関での勤務経験の長さの差により、ニーズでは眼球運動で、知識の程度では歩行・歩容、体幹の平衡機能、失認で、使用頻度では意識レベル、皮膚病変、リンパ節触診、眼球運動、瞳孔対光反射、瞳孔対光反射、口腔・咽頭の視診、頸動脈拍動、頸静脈怒張、胸部音声振盤触診、胸部打診、脈拍と心拍の比較で、有意差を認めた。
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