研究課題/領域番号 |
12672310
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐藤 洋子 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (90162502)
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研究分担者 |
森下 節子 北海道大学, 医療技術短期大学部, 教授 (80191021)
良村 貞子 旭川医科大学, 医学部, 教授 (10182817)
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キーワード | 小児 / 視聴覚教材 / オリエンテーション / ビデオ / 紙芝居 / 手洗い |
研究概要 |
小児を対象とした情報開示スキルとして、絵本やビデオ等の映像媒体を用いたオリエンテーションが挙げられるが、臨床的に使用されているものは少ない。そこで、手洗いについての指導を題材として、下記の方法で視聴覚教材の効果について検討した。 方法:5歳児30名を10名ずつ3群に分け、ビデオ群・紙芝居群・指導無し群とし、自主作成したビデオ・紙芝居を用いて指導し、手洗い後に下記の方法で効果を判定する。 指導効果の判定方法: 1)手洗い方法の判定:細菌コロニー数の減少率と指数減少値を算出し有効性の判定を行う。統計学的検討は、マンホイットニ検定・ウィルコクソン符号順位和検定を用い、危険率5%未満をもって有意差ありとする。 2)手洗い動作に対する評価:各群の手洗い行為をビデオ撮影し、指導内容と実施内容で比較しチェック項目について評価する。 3)手洗い動作の所用時間の検討:手指を水で濡らし始めてから、水で洗い流すまでと規準をおいて測定する。 4)聞きとり調査による検討:手洗い指導を行った群に対し、興味・理解について確認する。 結果:1)指導無し、紙芝居で指導、ビデオで指導の3群の間では、手洗い前後の細菌コロニー数に有意差は認められなかった。 2)聞きとり調査および手洗い行為の評価において、紙芝居やビデオに対する興味・理解が示された。 3)手洗い指導を行った群は、指導なし群に比較して、手洗い時間が長くなった。 以上、本検討は日常的に行なっている手洗いに関する指導を題材としたため、子供の興味関心の対象が未知な事柄に関するものではなかった。今後、病児が経験するであろう事柄を用いて視聴覚教材の効果の検討を加える必要がある。
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