研究課題/領域番号 |
12672310
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐藤 洋子 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (90162502)
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研究分担者 |
森下 節子 北海道大学, 医療技術短期大学部, 教授 (80191021)
良村 貞子 旭川医科大学, 医学部, 教授 (10182817)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | 小児 / 視聴覚教材 / オリエンテーション / ビデオ / プリパレーション |
研究概要 |
本研究は、現在わが国において推進されている、インフォームド・コンセントあるいは情報開示に関して、看護職の立場から小児および家族のニーズを明らかにし、成長発達過程にある小児を対象とする情報開示に有効な看護スキルを開発することを目的とした。同目的に基づき、本研究期間中は主として慢性疾患患児の自己管理に必要な保健指導(感染予防対策)用のビデオを作製し、検討したところ、以下の結論を得た。 1)視聴覚教材による情報の提供は、対象者の興味、集中力の程度によって、その効果には差が見られた。 2)視聴覚教材により提供する情報内容の理解には、発達段階に合わせた理解力、認識力に応じた教材の製作が重要であった。 3)理解したことを継続的な実践に結び付けるために、視聴覚教材(ビデオ)だけでなく、補助的なアプローチの必要性が示唆された。 また、小児に対するの情報提供は、「遊び」の活用が有効と考えられる。そこで、入院患児に関する日常の遊び場面において、看護師、保育士、ボランティアがどのような認識を有して遊びに関与しているのかを調査し、以下の傾向が明らかになった。 1)看護師は他の職種に比べて、小児に関する治療や成長発達の視点で遊びを認識し、実践していた。看護師は小児と同じ遊び方をし、小児との共同作業者としての役割が認められた。 2)保育士は保育士自身が遊びを楽しむとともに、小児が遊びの中に自己の存在を見つけることができるように認識して行動していた。小児は、保育士との遊びの中で普段看護師に見せることのない表情をする場合があった。 3)ボランティアは、小児の保護者の話を聞く役割を認識していた。 以上より、看護者は小児の特性を理解し、小児の特性に留意して、適切な人材及び情報提供の媒体の選定し、個別性に注目した援助を行うことが重要と考えられる。
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