研究課題/領域番号 |
12672328
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研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
松岡 緑 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (00108763)
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研究分担者 |
内村 智美 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (20325616)
藤田 君支 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (80315209)
楠葉 洋子 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (90315193)
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キーワード | 糖尿病患者 / 自己管理 / 看護 / 患者教育 / 個別教育 / 集団教育 / 教育方法 / 地域糖尿病療養指導士 |
研究概要 |
糖尿病は忍耐強い治療努力、特に患者の自己管理が要求される。そのため、多くの病院で教育や指導が実践されている。患者が生涯を通して自己管理をしていけるよう援助していくには、療養生活全体の援助を行う看護職の役割が大きい。そこで今回、地域糖尿病療養指導士の育成をしている佐賀・福岡県において、診療科に内科を掲示している20床以上の366病院で、患者教育を担当している看護職を対象に糖尿病患者教育活動に関する実態調査を行った。有効回答数は183、有効回答率は50.0%であった。また、地域糖尿病療養指導士の資格を持っている人は42名(23.0%)であった。 教育項目において、低血糖の症状と対策が92.3%、インスリンの自己注射が90.2%、食事療法は83.6%、合併症については80.3%、尿糖・血糖自己測定法は79.8%、運動療法76.5%、糖尿病の病態65.6%、糖尿病コントロールの指標65.0%、糖尿病と感染症60.1%、フットケア55.2%、ストレス管理19.1%、民間療法13.1%、社会資源12.6%の人が実施していた。また、教育方法において、患者のレディネスを把握しいていると回答した人は83.6%、ニーズを把握している84.1%、教育到達目標を設定している65.6%、教育評価をしている48.1%、教育計画書を作成している29.0%、の順であった。自ら実施した教育・指導に対して満足感を感じている人は25.1%に留まった。所属している病院の教育システムに満足している人も21.3%と少なかった。さらに、地域糖尿病療養指導士資格の有無別で比較すると、糖尿病療養指導士の方が、教育内容が多く、教育方法においても充実していた(p<0.05)。以上の結果より、フットケア、心理・社会的側面を含めた教育、教育結果を患者へフィードバックさせるための評価の実施、看護者への教育の必要性が示唆された。
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