研究概要 |
本年度は研究計画に挙げた胎児異常の告知を受け,障害児を出産した母親に対して心理過程の調査を行っている。 出生前診断により胎児異常の告知を受けた段階から出産に至るまでの母親の心理過程については、文部省科学研究費補助金を受けた研究「胎児治療に関する社会的受容過程の分析とケアシステムについての研究、平成9年から12年度」(課題番号09672433)で、これまで調査してきた。この研究に継続して、同じ対象で出産後からの母親の心理過程について現在調査中である。 出生前診断により胎児異常の告知を受け障害児を出産した母親の心理状態を理解する目的で,胎児異常の告知を受け出産した母親のうち調査の同意が得られた9名を対象に,出産後6ヶ月,1年,1年6ヶ月,2年までを経過を追って調査している。出産6ヶ月後には,SDS,STAI,一般的な感情体験,および病的な悲嘆反応,育児不安について,出産後1年はSDS,STAI,一般的な感情体験,および病的な悲嘆反応,母親役割,出産後1年6ヶ月以降は,SDS,STAI,母親役割等について調査している。 なお、胎児異常の告知を受け出産直前、または直後に児が死亡した母親7名には、死産後6ヶ月、死産後1年にSDS,STAI,一般的な感情体験,および病的な悲嘆反応について追跡調査した。その結果は分析中である。
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