研究概要 |
研究計画に挙げた胎児異常の告知を受け,障害児を出産した母親に対して心理過程の調査を昨年度から継続している。胎児異常の告知を受け出産した母親のうち調査の同意が得られた9名のうち、7名については、出産後3年を迎え、調査が終了した。あと、2名の調査終了をもって分析する予定である。 今年度は、障害児をもつ母親の対照として、妊娠・出産経過に異常なく、健常児を出産した母親50名を対象に、心理テスト(STAI, SDS)、育児ストレス、母親役割、父親役割、父親の態度、夫婦関係について、出産後6ヶ月から半年毎に3年間、郵送により経時的に紙面調査を行う予定であり、現在、産後6ヶ月、1年について調査が進行している。出生前診断により胎児異常の告知を受け障害児を出産した母親の心理状態と、健康な子どもを出産した母親の場合とを比較検討していく。 出産6ヶ月後には,SDS, STAI,一般的な感情体験,および病的な悲嘆反応,育児不安について,出産後1年はSDS, STAI,一般的な感情体験,および病的な悲嘆反応,母親役割,出産後1年6ヶ月以降は,SDS, STAI,母親役割等について調査している。 なお、胎児異常の告知を受け出産直前、または直後に児が死亡した母親7名には、死産後6ヶ月、死産後1年にSDS, STAI,一般的な感情体験,および病的な悲嘆反応について追跡調査した。その結果は分析中である。
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