• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

精神障害者の生活の再構築に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12672341
研究機関高知女子大学

研究代表者

梶本 市子  高知女子大学, 看護学部, 教授 (80141654)

研究分担者 青木 典子  高知女子大学, 看護学部, 助手 (80305812)
畦地 博子  高知女子大学, 看護学部, 講師 (80264985)
野嶋 佐由美  高知女子大学, 看護学部, 教授 (00172792)
岡本 真知子  愛媛県立医療技術短期大学, 第二看護学科, 助教授 (90310888)
キーワード精神障害者 / 看護 / 生活 / 再構築
研究概要

今年度は精神分裂病者を対象に、分裂病者自身の「生活の再構築」を明らかにすることを目的とした。10名の対象者のデータを「生活の再構築」という視点からケースの発病からの体験の特徴を質的に分析した結果、以下のことが明らかになった。
「生活の再構築」の視点から捉えた体験の意味づけは、『崩壊』『抵抗』『直面化』『模索』『転換点』『融合』の6つのカテゴリーに分類された。『崩壊』とは、状況に流されたり、自己の生活や体験が崩されたり、発病や入院体験によってこれまでの自分や生活が崩れ落ちる衝撃的な体験である。『抵抗』は、服薬を中断して病気の完治を信じたり、理想の自分にしがみついて頑張りすぎたりして病気やそれにまつわる状況の全てに抵抗しようとする体験である。『直面化』は、再発や社会的な適応力の低下をつきつけられ愕然とする体験である。『模索』は、一生懸命働いたり、結婚をしたり、状況の打開をはかろうと必死に再構築をはかる手がかりを探している体験である。『転換点』は、不確実さは残るものの自分を納得させたり、自分の変化に気づいたり、病気をもった新たな自分に向き合い病気とともに生きていこうとすることで、再構築に向けてのターニングポイントといえる。『融合』は、病気と折り合いをつけたり、新たな挑戦をしたり、仲間と学びあったり支えあったりする経験を取り込んで、自分の生活を守ったり、病気を持った生活に慣れるなどより現実に足をつけた生活の再構築に向かう体験である。
今後は、ケース数を増やし分析を続け「生活の再構築」の体験の意味づけをさらに明らかにし、「生活の再構築」を支える看護援助をより効果的に行うための提言を行う予定である。

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi