研究課題
本研究は、わが国の現時点における、性及び生殖に関する意識・行動に、どのような心理社会的変数が影響しているかを探り、女性の望まない妊娠や中絶の減少を促進あるいは困難にする要因の同定を試みることで、今後の対応策について示唆を得ることを目的としている。1.調査の実施12年度に作成した「性及び生殖に関する態度」尺度を用いて本調査を開始した。中絶率が高い思春期後半、成熟期にある対象の性及び生殖に関する意識・態度と心理社会的変数について質問紙調査を行なった。1)対象:九州地区の一般大学生男女(約700名)九州地区の1人ないし1人以上の未就学児をもつ両親(母親・父親)(約250組)2)方法:一般大学生においては集合法による質問紙調査を実施した。母親父親においては郵送法質問紙調査を実施した。(保育園を通して依頼)5月〜7月「性及び生殖に関する意識・行動と心理社会的変数の関連性の検討-望まない妊娠と中絶の減少に関わる要因の同定-」する調査票を作成し、8月〜10月調査票の調整、修正を行った。11月、当大学の研究倫理安全委員会に提出、承認を得、14年1月に上記の対象で調査を実施した。その後データの整理、入力を行い、分析中である。2.12年度の「性及び生殖に関する態度」の尺度作成について学会報告。1)H14年3月、日本助産学会(開催:東京)で発表した。2)国際助産婦連盟(ICM)に抄録、論文報告。H14年4月、同連盟の学術大会(開催:ウィーン)にて発表予定である。