研究課題
本研究は、わが国の現時点における、性及び生殖に関する意識・行動に、どのような心理社会的変数が影響しているかを探り、女性の望まない妊娠や中絶の減少を促進あるいは困難にする要因の同定を試みることで、今後の対応策について示唆を得ることを目的としている。1.調査の実施12年度「性及び生殖に関する態度」尺度を作成。これを用いて本調査を実施した。中絶率が高い思春期後半、成熟期にある対象の性及び生殖に関する意識・態度と心理社会的変数について質問紙調査を行なった。1)対象:九州地区の一般大学生男女(約700名)九州地区の1人ないし1人以上の未就学児をもつ両親(母親・父親)(約250組)2)方法:一般大学生においては集合法による質問紙調査を実施した。母親父親においては郵送法質問紙調査を実施した。(保育園を通して依頼)3)結果:(1)未婚者、既婚者の男女の性及び生殖に関する意識・行動の実態、(2)未婚者、既婚者の男女の心理社会的変数(性差観、自尊感情、パートナーとの関係)の実態が明らかになり、望まない妊娠と中絶の減少に関わる要因が示唆された。2.12年度の「性及び生殖に関する態度」の尺度作成について学会報告。1)国際助産婦連盟(ICM)学術大会(開催:ウィーン2003.4.14〜20)にて発表。論文報告。3.成果報告書作成・送付予定(6月)。
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