本研究の目的は、心筋梗塞患者の心理と生活行動変容への看護介入の開発とその有効性を明らかにし、臨床実践に有用な看護介入評価システムを作成することである。 そのため、以下の3つの研究を行った。 1)心筋梗塞患者の看護介入評価方法の検討 心筋梗塞患者の退院後6ヶ月までの心理と生活行動変容を評価するために、日本語版心臓病患者心理質問紙(ver2)、身体・生活関心度、自己効力尺度を作成し、信頼性、妥当性を検討した。その結果、それぞれの各測定用具のクロンバックα指数は0.7以上であり、因子分析により構成概念が妥当であることが示された。また退院6ヶ月後の自己効力と生活関心度、年齢、性、心理状態との間に関連性が示された。 2)心臓リハビリテーション看護介入プログラムの適用と評価 退院後心筋梗塞ホームリハビリテーションを促進するために、患者の身体・生活への関心度、自己効力を高める看護介入のあり方を検討する目的で行った結果、入院時から退院後1年までに必要とされる看護介入の時期3つの時期が示唆された。 3)以上を統合した結果、在宅に向けた心臓リハビリテーションを支援するための看護データベースの概念が抽出された。
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