研究課題/領域番号 |
12672351
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研究機関 | 群馬県立医療短期大学 |
研究代表者 |
二渡 玉江 群馬県立医療短期大学, 看護学科, 教授 (00143206)
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研究分担者 |
春山 早苗 群馬県立医療短期大学, 専攻科地域看護学専攻, 助教授 (00269325)
青山 みどり 群馬県立医療短期大学, 看護学科, 講師 (60258887)
中西 陽子 群馬県立医療短期大学, 看護学科, 助教授 (50258886)
下村 洋之助 群馬県立医療短期大学, 看護学科, 教授 (50154331)
林 陸郎 群馬県立医療短期大学, 看護学科, 教授 (00156465)
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キーワード | 虚血性心疾患 / 心筋梗塞 / 狭心症 / 日常生活習慣 / 保健指導 / 危険因子 / 運動量 / 季節変動 |
研究概要 |
平成13年度は、虚血性心疾患で外来通院をしている患者の季節における運動量の変化を夏季と冬季で比較検討した。さらに、従来から指摘されている危険因子{糖尿病(DM)、高血圧(HT)、高脂血症(HL)}と最近注目されている冠動脈疾患患者における危険因子{レムナント様粒子コレステロール(RLP-Ch)、リポタンパク(a)、ホモシステイン、抗クラミディア抗体、腫瘍壊死因子(TNFα)、内臓脂肪}の頻度を詳細に調査し、冠動脈疾患患者におけるこれらの危険因子の関連を検討した。対象は虚血性心疾患でM病院の循環器外来に定期的に通院し,調査への同意が得られた50名(男性40名,女性10名,平均年齢66.7歳)である。運動量の変化に関しては、夏季および冬季のデータが得られた44名について分析した。 主な結果は以下の通りである。 1.夏季と冬季の運動量の変化 1日平均歩数は夏季4821歩→冬季4987歩、1日平均運動量は同様に121→133kcal、1日平均総消費量は1702→1709kcalであり、有意な差は観察されなかった。従来より冬季における運動量の低下が指摘されているが、本研究では夏季に比べ冬季の有意な運動量の低下は認められなかった。 2.DM、HT、肥満、HL、高リポタンパク(a)血症、高ホモシステイン血症の頻度はそれぞれ56%(28/50)、40%(20/50)、38%(19/50)、内臓脂肪型肥満63%、36%(18/50)、22%(11/50)、6%(3/50)であった。β3ARタイプはTT66%(33/50)、AT32%(16/50)、AA2%(1/50)であった。肥満、TNFαとβ3ARには関連は認められなかった。抗クラミディアIgA、IgG抗体の陽性度は冠動脈疾患患者と非冠動脈疾患患者との間に有意差はみられなかった。これらの結果は従来から指摘されている危険因子を改善することが冠動脈疾患予防の主要な役割を果たすことを示唆するものである。 これらの結果をもとに、運動効果の指標および生活指導内容を検討する予定である。
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