研究課題/領域番号 |
12672352
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 東邦大学 (2002-2003) 東邦大学医療短期大学 (2000-2001) |
研究代表者 |
遠藤 英子 東邦大学, 医学部, 教授 (80223684)
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研究分担者 |
戸田 すま子 東邦大学, 医学部, 講師 (00331471)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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キーワード | 感染予防 / 手洗い / 針刺し・切創 / 消毒 / 感染防止教育 / 清潔 / 包帯交換車 |
研究概要 |
感染防止に関する様々な原則は、in vitroでの細菌学的立証はされているが、いろいろな要因が入り交じっている臨床場面での細菌学的立証はされ難く、特に看護業務においては従来からの経験的な方法が行われていることが多々ある。 今回の研究のねらいは、臨床現場での細菌学的検証をしながら、根拠ある対策を検討していくことにあったその結果、包帯交換車の改善、器材の適正使用に関する調査、針刺し・切創事故の報告システムの確立、および職業感染のための看護師の新人教育の確立に向けて前進することができた。また、援助過程における看護師の手洗いの細菌学的調査も行った3人の看護師を対象に行った手洗の調査結果では、援助と援助の間は、ほとんどがラビング法によるもので、手洗い率は56.9%、援助後の手洗い除菌率は54.5%であり、手洗い行動は適切とはいえない実態であった。当院での当初のスローガン「1処置1手洗い」からいかなる援助行為においても前後で一必ず手洗いを励行する意味で、「1処置2手洗い」に変更し手洗いの遵守を啓蒙している。スクラブ法では流水下での20秒以上の手洗い、ラビング法では適正量のラビング剤を使用し十分に手指を擦り、乾燥するように教育しているが、手洗いの重要性は認識できても、行動との間との隔たりがあるようだ。これら認識と行動の隔たりは手洗いの行為だけではなく、我々が感染防止対策として行わなければいけない行為全てに言えることであり、感染対策をいかに遵守されるかは重要な課題である。 今後、感染対策遵守の問題に対しては医療従事者の環境要因(物理的要因、勤務体制、業務分担etc.)の分析と医療従事者の感染対策への意識を持った行動ができるような教育方法の検討が必要である。
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