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2002 年度 実績報告書

高齢者における生活の質(QOL)の特性とその関連要因の検討

研究課題

研究課題/領域番号 12680019
研究機関金沢大学

研究代表者

出村 慎一  金沢大学, 教育学部, 教授 (20155485)

研究分担者 田中 喜代次  筑波大学, 体育科学系, 助教授 (50163514)
松沢 甚三郎  福井医科大学, 一般教養, 教授 (60042967)
キーワード高齢者 / QOL / 調査票 / 性差 / 年代差 / 生活状況
研究概要

今年度はQOLの構成要素であるモラールと抑うつに焦点をあて,高齢者のモラールと抑うつの特徴およびその関連要因を明らかにした.
地方在住在宅高齢者を対象に,PGCモラールスケールおよび抑うつ尺度GDS等のQOL評価尺度と生活状況等の関連要因に関する質問紙調査を実施した.その結果,次の諸点が明らかとなった.高齢者のモラールは女性よりも男性の方が高く,80歳代の値は,60,65,70歳代よりも低かった. ADL上位群は下位群よりもモラールが高かった.モラールは身体的健康に関する満足度との関連が最も高く,次いでADLとの関連が高かった.なお,この結果は学会誌.「衛生学雑誌」に投稿中である.
モラールの分析手順と同様,抑うつの特徴とその関連要因について検討した.その結果,後期女性高齢者の抑うつは前期女性高齢者や男性よりも高いことが明らかとなった.男性高齢者および後期女性高齢者において,非就労者は就労者よりも抑うつが高かった.経済状態に対する満足度が高い者ほど抑うつが低く,その傾向は後期高齢者よりも前期高齢者において顕著であった.健康・体力に対する自己評価,運動の実践,ボランティア参加状況,親友の数およびモラールは、性および年代に関わらず抑うつと関連が認められた.高齢者の抑うつに関連する要因の検討結果,前期高齢者よりも後期高齢者の方が生活状況全般において抑うつとの関連が窺え,特に後期高齢者においては,社会活動性を高めることが抑うつへの対処として有効と考えられた.なお,この結果は学会誌「The Journal of Education and Health Science」および「Applied Human Science」に投稿中である.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 南雅樹, 出村慎一, 多田信彦, 野田政弘, 石川幸生, 村瀬智彦, 植屋春見: "在宅高齢者を対象とした生活満足度尺度の作成"教育医学. 46・2. 961-969 (2000)

  • [文献書誌] 野田政弘, 出村慎一, 南雅樹, 長澤吉則, 多田信彦, 野田洋平: "在宅高齢者における生活満足度の特徴-性差,年代差および生活満足度相互の関連-"体育学研究. 46・3. 257-267 (2001)

  • [文献書誌] 出村慎一, 野田政弘, 南雅樹, 長澤吉則, 多田信彦, 松澤甚三郎: "在宅高齢者における生活満足度に関係する要因"日本公衆衛生誌. 48・5. 356-366 (2001)

  • [文献書誌] 出村慎一, 南雅樹, 野田政弘, 石川幸生, 野田洋平: "地方都市在住の在宅高齢者のモラールの特徴-性と生活要因の観点から-"日本衛生学雑誌. 56・4. 655-663 (2001)

  • [文献書誌] 出村慎一, 野田政弘, 松沢甚三郎, 多田信彦, 石川幸生: "在宅高齢者のモラールと生活要因との関係-年代差・性別比較-"教育医学. 47・2. 164-170 (2001)

  • [文献書誌] 出村慎一, 他4名: "テキスト保健体育"大修館書店. 223 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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