研究概要 |
本研究は,青少年の多様なスポーツ欲求を充足させるスポーツ環境の整備について,学校と地域のスポーツ交流の視点から明らかにするものであり,平成12年度は,青少年のスポーツ活動のための条件整備について次のとおり2種類の調査研究を行った。 1.学校関係者を対象とした調査研究 この調査研究では,青少年のスポーツ活動に関して注目されている中学校運動部活動の顧問教師を対象とし,郵送による質問紙法により調査を平成13年3月に実施した。対象とした種目は,地域スポーツとのスポーツ交流を構築する可能性があると思われる10種目である。調査内容は,スポーツ交流(外部指導者の活用,近隣の小・中・高校等との合同練習・活動,地域スポーツクラブとの合同練習・活動,卒業生との合同練習・活動など)の実態,スポーツ交流の必要性や交流可能な内容,さらには現在の活動の様子として,運動部活動が部員に及ぼすと思われる教育的な効果,また運動部活動やクラブについての考え方などから構成した。分析にあっては,交流の実態を把握する一方,スポーツ交流に対する積極群と消極群を取り上げ,スポーツ交流への意識を規定する要因の分析,さらには交流群と非交流群による運動部活動の教育的効果の比較などを行った。 2.地域スポーツクラブ関係者を対象とした調査研究 この調査研究については,中学校運動部活動が直接スポーツ交流を展開することが可能と思われる小学校区あるいは中学校区を範囲とした地域スポーツクラブの関係者を対象とし,中学校運動部活動との交流の実態,また交流の可能性及びその内容などについて,平成13年3月に郵送による質問紙法により調査を実施した。分析にあたっては,交流の実態を把握し,交流に対する意識とそれに関係する要因との関係や中学校運動部活動顧問教師との比較を行った。
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