研究課題/領域番号 |
12680053
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
室 増男 東邦大学, 医学部, 教授 (80112887)
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研究分担者 |
只野 ちがや 東邦大学, 医学部, 助手 (40261094)
岡 和之 東邦大学, 医学部, 講師 (10120247)
MIYAMOTO N Tokyo University of Pharmacy and Life Science, Assocate Professor (40057378)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | 心拍減衰時定数 / 回復心拍数 / 心臓迷走神経再活動 / 圧受容反射感度 / 一回心拍出量 / 呼吸 |
研究概要 |
被験者は健常成人男性10名(22〜25歳)を対象とした.運動は5分間の固定負荷し、5分間の安静をとらせ、全過程の心電図、RRI、呼吸停止、1回心拍出量、分時心拍出量を測定した。回復心拍数は軽負荷自転車運動停止後の心拍数減衰時定数(HR_<TC>)と10秒間の直線的減衰率(HR_<RS10>)から評価し、さらに被験者に閉眼させたまぶた上から両眼球に3秒間80mmHg加圧し、眼球圧反射による心拍抑制をRRIの変化から測定した。HR_<RS10>に影響を及ぼすと思われるSVは運動停止前と停止直後で変化が見られなかった。心臓迷走神経再活動は心臓への静脈還流の圧受容反射よりも、中枢統合に関与する圧受容反射感度変化によって心臓迷走神経再活動調節が行われる可能性を示唆している。さらに運動停止直前の随意呼吸停止はHR_<TC>とHR_<RS10>を遅延した。随意という上位の呼吸停止が心臓迷走神経再活動に強い影響を与えている可能性が高いと考えられた。さらに運動停止直後の眼球圧反射は通常の心拍減衰反応と異なり、回復時間約10秒まで強力に心拍を抑制した。回復時間10秒以後は通常の回復反応に戻った。これは心臓迷走神経再活動を調節する中枢に眼球圧受容が反射した結果、心拍の抑制が出現したものである。したがって運動停止直後の心拍の調節は心臓迷走神経再活動の切り換え(スイチング)を随意の運動停止とcentral commandの情報によって行われているものと考えられた。
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