研究課題/領域番号 |
12680057
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
鳥居 俊 早稲田大学, 人間科学部, 助教授 (70164069)
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研究分担者 |
村岡 功 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (80112712)
岡田 純一 早稲田大学, 人間科学部, 助教授 (10277791)
中村 好男 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (00198251)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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キーワード | 高齢者 / 運動処方 / 運動療法 / 変形性膝関節症 / 骨粗鬆症 / 股関節周囲筋力 / 骨密度 / 衝撃負荷 |
研究概要 |
(1)変形性膝関節症軽症例に対する新たな運動療法の開発とその効果判定 大学近郊に在住の中高年齢女性で変形性膝関節症の症状を有する30名に対して、荷重負荷によらない方法で膝・関節周囲筋力の増大を促す運動療法教室を実施し、大部分の参加者で股関節周囲筋力が増大し、膝痛の軽減や歩行テストでの心肺機能の向上も見られ、悪化した者はなかった。 今年度さらに歩行動作の分析を行い、歩幅の増加した者では股関節周囲筋力の増大が著明であり、特に股関節内転筋力の増加が外転筋力より勝っていること、股関節内転筋力の高い者では立脚荷重時の膝の外側への変位量が小さいことなどが得られた。 以上の結果より、従来は膝関節周囲筋力を強化する運動療法が主流であったが、股関節周囲筋力に主眼をおいた運動療法によりさらに効率の良い進行予防が可能となる可能性が示唆された。 (2)骨粗鬆症予備軍に対する骨密度維持を目的とした運動療法の開発とその効果判定 骨粗鬆症の予備軍となる閉経期前後の女性36名を応募により募集し、下肢から体幹への衝撃負荷を加える週1回の運動療法教室と自宅での運動処方ならびにその記録を行わせた。教室開始前・中間期・終了時に体格・体力評価、X線検査、血液検査、骨密度測定など体力科学・医学的に評価を行った。なお、教室で採用した運動療法は床反力測定によりどの年代でも体重の1.5倍を超える負荷を及ぼしていた。その結果、全体としてDXA法による腰椎骨密度の維持と超音波法による踵骨骨評価値の上昇が見られた。しかし閉経期の者でのみ腰椎骨密度は減少した。骨代謝は中間期まで骨形成亢進を伴う高回転化となったが、後半に骨形成が低下した。従って、運動強度に馴化した後の負荷の設定や閉経期に対する運動療法にさらに改善が必要である。
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