日本とアメリカの女性トップスポーツリーグの運営状況を把握すべく、資料収集を行った。調査対象は女性のメジャーなチームスポーツとして日米両国においてリーグ戦が行われているバスケットボール、バレーボール、サッカー、ソフトボールの4競技とした。 日本の女性トップリーグは、すべて、スポンサー企業が全面的にチームの活動を支援する、いわゆる実業団チームによって構成されており、景気低迷の影響から、スポンサー企業の撤退やチーム規模の縮小が相次ぎ、サッカーのLリーグではその存続すら危ぶまれる現状にある。一方で、アメリカの女性スポーツのトップリーグは、バレーボールのプロリーグこそ、1998年に解散したが、バスケットボールとソフトボールでプロリーグが順調にリーグを展開している。とりわけ、1999年のワールドカップアメリカ大会の成功でブームを巻き起こしたサッカーは、2001年4月からプロリーグを発足させる運びである。日本とアメリカの対照的な女性スポーツの現状が示された。 この対照的な日米の女子サッカーリーグの観戦者特性を把握すべく、観戦者調査の準備を進めた。第3回女子サッカーワールドカップアメリカ大会の観戦者を対象として実施した社会調査の分析を進め、北米スポーツマネジメント学会で報告した。 アメリカのスポーツ観戦者研究の第一人者であるテキサス大学のDaniel Funk氏と平成13年度に実施予定のWUSA(アメリカの女子プロサッカーリーグ)観戦者調査の企画を進め、調査票作成と情報交換を行った。 また、アメリカのプロスポーツを支えるユース年代の育成事情のケーススタディとして民間スポーツクラブ(Nomads Soccer Club)の現地調査、及びスポーツスタジアムの視察と資料収集を実施した。
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