研究課題/領域番号 |
12680094
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
小林 綏枝 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (40272025)
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研究分担者 |
佐藤 了子 聖霊女子短期大學, 生活文化科, 講師 (50154117)
田口 秀子 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (80049981)
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キーワード | 住まい方 / 住居管理 / 室内環境 / 温湿度 / 空気汚染 / 冷暖房費用 / 着衣行動 |
研究概要 |
寒冷地に急速に増大しつつある高断熱・高気密住宅は、伝統的家屋とは異なる住まい方を必要とする。この住宅の住まい方をケアハウスと一般住宅房住者について次の3側面において明らかにした。(1)季節別運動量と着衣の変化、(2)住まい方と室内空気汚染、(3)住宅の性能維持に必要な住まい方の制約と実生活の適合性である。(1)高齢者の着衣内容について下着の着衣枚数が秋から上衣、冬に下衣の着衣枚数が増加する。起床時の着衣状態が室温の変化にも関わらず継続する。また、寒冷地の冬には歩行による外出が少なく運動量が少ない傾向は今後考慮されなければならない。(2)空気汚染度合が高温多湿の夏、通風、池や川の傍といった立地条件、ペットや観葉植物の多い家、長期不在等が室内空気汚染と関連している。(3)洗濯物の屋内干し、積極的な窓開けの有無等が住宅性能維持に重要であることが分かった。また、構造上の宿命でもある音の響き対策が様々に工夫されている。総じてこの種の住宅は、結露や黴の発生が少なく、厳しい冬季にも家中が温かく概して居住者にとって好評であった。調査中も採取空気中の微生物出現等を調査対象に還元することにより、掃除の仕方や住まい方の改善が見られるなど、実践的な利用が進んだ。
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