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2001 年度 実績報告書

生理心理計測による肌触り感覚の評価

研究課題

研究課題/領域番号 12680103
研究機関信州大学

研究代表者

眞野 倖一  信州大学, 繊維学部, 教授 (90047150)

研究分担者 清水 義雄  信州大学, 繊維学部, 教授 (20150675)
佐渡山 亜兵  信州大学, 繊維学部, 教授 (70273076)
上條 正義  信州大学, 繊維学部, 助教授 (70224665)
キーワード肌触り / 着心地 / 表面粗さ / 感覚 / テクスチャー / 布地 / 粗さ感 / 感性工学
研究概要

今年度行なった研究は以下の通りである。
[目的]肌触りに影響を与える布表面の形状は「粗さ」という言葉によって表現される。この「粗さ・粗い」という言葉は、日常多くの物体表面に対して使われる言葉であるが、対象を布表面に限定した時に、どのような布の幾何学的特徴を「粗い」と表現しているのか非常にあいまいである。このような繊維製品から受けるあいまいな印象を、表現し伝達する手段があるならば、ユーザーは商品を手にすることなく、商品の的確な風合いイメージを伝達する事が出来る。これはコンピューターグラフィックスによって衣服シュミレーションを行なう際において、布地のCG作成に対して有用な情報となると思われる。本研究では人間が繊維製品から受ける情報の中で、視覚から得られる粗さ感について、粗さ感を発現する要因を明らかにする事を目指した。
[内容](1)粗さ感の多様性の調査(2)粗さ感の発現に関連した対象物体の幾何学的特徴の特定
[成果]人間の粗さ感は、空間周波数や輝度コントラストから受ける凹凸感の影響よりも「粗さ」という言葉の解釈方法が、2種類に大別される可能性があることがわかった。ひとつは、物体表面に直接触れた感覚をイメージし、ざらざらなのか、つるつるなのかを判断する方法。もうひとつは、見た目に密であるか粗であるかを判断する方法である。これらの要因が、どの程度粗さ感を左右しているかを調査するために、この2つの要因を表す形容詞対「つるつる←→ざらざら」「きめが細かい←→きめが粗い」に分離して心理評価を行なう必要性を提言した。視覚情報を触覚情報に投影したイメージ、凹凸ではなく特に「つるつる←→ざらざら」が粗さ感に強く影響する事がわかった。人間の粗さ感は「つるつる←→ざらざら」に置き換える事が出来る可能性が示唆された。本研究において得られた「つるつる←→ざらざら」感と試料の空間周波数との関係は試料のコントラスト範囲毎に1次関数で記述できた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 森岡, 上條, 細谷, 高寺, 佐渡山, 清水: "マルチ画像によるテクスチャー評価"電子情報通信学会技術研究報告. 100・375. 39-46 (2000)

  • [文献書誌] 森岡, 上條, 細谷, 高寺, 佐渡山, 清水: "布地の遠近観測画像による布地テクスチャーの分類"平成12年度繊維学会年次大会予稿集. 55・1. 206-206 (2000)

  • [文献書誌] 西松, 長野, 前田, 上條, 鳥羽, 石澤: "能動的触運動による材質判別評価について"日本感性工学会誌 感性工学研究論文集. 1・1. 39-44 (2001)

  • [文献書誌] HORIBA, KAMIJO, SADOYAMA, Y.SIMIZU, SASAKI, H.SHIMIZU: "Effect on Brain Activity of Clothing Pressure by Waist Belts"Kansei Engineering International. 2・1. 1-8 (2000)

  • [文献書誌] KAMIJO, SON, HOSOYA, TAKATERA, NISHIMATSU, SADOYAMA, SHIMIZU: "Clothing Comfort Evaluation by Measuring Psychophysiological Responses"Proceedings of The 6th Asia Textile Conference. CDROM. (2001)

  • [文献書誌] KAMIJO, LEE, HOSOYA, TAKATERA, NISHIMATSU, SADOYAMA, SHIMIZU: "Texture Evaluation system based on Human Behavior"Proceedings of The 6th Asia Textile Conference. CDROM. (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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