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2001 年度 実績報告書

飛粉の超音波照射と新食品素材開発

研究課題

研究課題/領域番号 12680144
研究機関椙山女学園大学

研究代表者

木村 友子  椙山女学園大学, 生活科学部, 助教授 (80065036)

研究分担者 佐々木 弘子  聖徳大学, 人文学部, 教授 (40196176)
キーワード精製飛粉 / 超音波照射 / 組織構造観察 / 理化学的症状 / 化学成分 / 飛粉添加ビスケット / 飛粉添加ラスク / 品質評価
研究概要

蒟蒻飛粉の有効利用と環境負荷の低減化を図る観点から,群馬県で3年間(1998〜2000年)に収穫した飛粉(無処理C)を超音波併用のエタノール浸漬15分間処理(A),エタノール浸漬15分間処理(B)の各種飛粉の走査型電子顕微鏡組織構造観察,臭気物質,色調,一般成分,食物繊維,無機成分,遊離アミノ酸含有量を調べた。Aの成分粒子は分散の形態が観察され,AはBに比し3年間共通してTMA, DMA値が顕著に減少し,色は茶褐色が抑制された。Aの成分は炭水化物,食物繊維,たんぱく質,無機質が比較的多く含有する傾向を示し,有用な食品素材であることを証明した。その結果は家政誌(52巻,2号,2000年)と日本食生活学会誌(12巻,2号,2001年)に報告した。精製飛粉素材(A)の活用では,素材Aを用いてパンやカステラを製造したところ,従来のパンやカステラに無い好ましい食感を付与できること,更にパンの4日間保存では老化現象は進まなく,パンの品質改良が計れることを見出し家政誌(52巻)やカステラは平成13年度日本調理科学会大会に報告した。平成13年度は,飛粉素材A, B, C添加ビスケットを製造し,その製品の性状,成分,食味及び保存性を検討した。素材Aはビスケットの副材料として小麦粉の10%まで添加できた。焼成品(試料A)は薄い茶褐色で,スプレッドファクター,膨化率は無添加品(試料S)とほぼ同等の性状を呈し,破断応力は大きく硬いが,破断エネルギーは小さくもろい食感を形成し,吸水率は有意に大きく,試料Aの成分値はSよりたんぱく質,食物繊維,無機質の含量が多く栄養特性の改善が期待された。嗜好性に関与する遊離アミノ酸や遊離糖では,試料AはSに比べ含有量が多いことを認め,嗜好面では試料AはSと同程度に好まれた。素材B, Cの10%添加品では食味が劣った。試料AとSの明所(1500Lx)48日間保存の過酸化物価は両者とも大きな油脂の変敗はなかった。A素材7.5%添加カステラをラスクに加工する最適焙焼条件は遠赤外線オーブンの70℃,6時間設定で,品質が優れ,食味は無添加と同等に好まれた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 木村友子, 佐々木弘子, 菅原龍幸: "飛粉の精製と精製飛粉添加パンの製パン性,物性および食味特性"日本家政学会誌. 51巻2号. 137-145 (2000)

  • [文献書誌] 木村友子, 佐々木弘子, 亀田清, 菅原龍幸: "蒟蒻精粉製造過程で生ずる廃棄物飛粉の有効利用に関する基礎的研究"日本食生活学会誌. 12巻2号. 160-166 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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