研究課題/領域番号 |
12680174
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
片山 舒康 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (20014855)
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研究分担者 |
高森 久樹 東京学芸大学, 教育学部, 助手 (40188090)
中西 史 東京学芸大学, 教育学部, 講師 (30293004)
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キーワード | 中等理科教育 / 生物教育 / カリキュラム開発 / 実験開発 / 光生物学 / 環境応答 / 教材生物 |
研究概要 |
片山は、研究協力者と共に、昨年度から継続して、海藻の生育環境と海藻の色および光合成に用いられる光の関係を理解させる実験の開発とそれを取り入れた授業の実践した。この成果については、平成12年8月の日本理科教育学会全国大会および平成13年1月の日本生物教育学会全国大会で報告した。その一部は、近々Journal of Biological Education誌に掲載される。また、別の研究協力者とともに共生藻としてクロレラを体内に持つミドリゾウリムシの光に対する応答反応を調べる実験の開発のための基礎的な研究を行った。この成果の一部は平成13年1月の日本生物教育学会全国大会で報告した。 中西は、高校生物Iにおける植物の光応答の教材化を行った。その一つは、昨年度から継続しているアサガオ(品種ムラサキ)の光周性の実験開発である。この研究では、明暗周期がアサガオの開花時刻だけでなく、開花そのものを制御していることが明らかとなった。また、カタバミ(ムラサキカタバミ)の葉における光依存性開閉運動の教材化を試み、その小葉の開閉を定量的に測定する方法を検討した。その結果、ムラサキカタバミ小葉の開閉角度の測定を容易にするために単離葉の葉身の一部を切除したものでも、未処理(インタクト)のもの同様の光応答性があった。単離葉は暗所に1時間置くと完全に閉じ、明所に移して20分後に開き始め、50分で完全に開く。この開葉運動にはある程度の強さの光が必要である。この研究成果の一部は平成13年1月の日本生物教育学会全国大会で報告した。 同様に、高森は、高校生物I「環境と動物の反応(イ)刺激と受容と反応」に利用できる演示実験用教材の開発を進めてきたが、本年度は、ショウジョウバエの色覚に関する実験を考案し、基礎実験を行った。改造ライトボックスとOHPを利用して色覚の仕組みをヒトの眼と比較しながら学ぶプログラムのための基礎データの収集と実験を行った。
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