自然科学研究実践にもとづく教員養成系学部の科学教育カリキュラムの開発とその評価を行った。 1.自然科学研究実践について (1)自然科学研究の実践 研究分担者鈴木秀之は、専門分野である微生物領域の自然科学研究を実践した。実践の成果は、鈴木秀之が所属する研究者共同体に対し、雑誌論文として発表した。 (2)自然科学研究実践の特徴の分析 研究統括者鈴木真理子が、微生物に関する自然科学研究実践の特徴を分析した。その結果の概要を以下に示す。 ・研究対象とした鈴木秀之が属する研究者集団は、「徒弟制」で説明されるような専門家から新米までの段階的なメンバー構成をもち、新米である新4年生への教育は、大学院生等、学年の異なる先輩によって成されることが多い。 2.教員養成系学部の科学教育カリキュラムについて (1)CSCL環境における複数の授業の連関 研究統括者と研究分担者と研究協力者は教員養成系学部の科学教育系の授業をデザインした。その特徴を以下に示す。 ・教育実習前の3年生向けの授業と現職大学院生向けの授業をCSCL環境で連関し、3年生の科学についての学習活動に、大学院生がコメントする場を組み込んだ。 (2)授業の実践と成果の公表 デザインした授業を実践し、評価した。その成果を国内の学会で発表し、雑誌論文として印刷中、投稿中である。 3.今後の研究の展開計画 教員養成系学部の科学教育カリキュラムにおける実験の授業を、自然科学研究実践にもとづいて改善し、新しく開発した授業の実践と評価を行いたい。
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